2012年2月28日火曜日

The Undertaker

今回ご紹介するブートは、「The Undertaker」というブートです。アーティストはBlind Faith。エリック・クラプトンとスティーブ・ウィンウッドが1969年に数ヶ月だけ結成した伝説のバンドですね。昨年の二人のジョイント来日公演は本当に素晴らしいものでした。
今回のブートはそんなバンドの1969年6月18日、スウェーデンはイエテボリ公演を収録したブツとなっております。

「The Undertaker」  プレス1CD  録音:AUD/A+


1, Well All Right
2, Sleeping In The Ground
3, Sea Of Joy
4, Under My Thumb
5, Can't Find My Way Home
6, Do What You Like
7, Presence Of The Lord
8, Means To An End
9, Had To Cry Today


彼らの唯一のアルバム「Blind Faith」からの収録曲を惜しみなく披露していますね。ストーンズのカバーを披露してるとこもなかなか良いです。
しかし、このブートの売りはなんといっても驚異的な音質!オーディエンス録音ながら、この時代のオーディエンス録音にありがちなモコモコした団子状の音ではなく、音が綺麗にステレオにセパレートされていて非常に聴きやすいです!かなりステージに近いところで録音されたのか、序盤音が割れ気味なとこもありますが、バンドの演奏をダイレクトに感じる事が出来ます。オーディエンスの歓声も演奏中は聴こえず、曲間でしっかり聴こえる感じで、程良いですね^^

肝心のバンドの演奏の方も、クラプトンの生々しいギターとスティーブのハモンドオルガンを中心にクオリティ高い演奏を見せており、聴き所満載です。具体的にちょっと挙げるとするなら、

・Sleeping In The Groundのクラプトンの1分半あたりからのギターソロとそこからのスティーブとの絡み。この辺は彼らにとっては十八番のような感じで演奏も手慣れた感じ。
・Sea Of Joyのスタジオ版よりもヘヴィーなアレンジ。スタジオ版が5分22秒ほどなのに対し、こちらのライブ版は9分以上。6分をちょっと過ぎてスティーブのボーカルが終わったあたりからの流れるようなジャム。
・ストーンズのカバーであるUnder My Thumbでは、オリジナルとの違いを聞き比べてみるのが面白いです。これもBlind Faithの方がオリジナル版より2倍以上長くなっています。アレンジの違いはもちろんの事、よりテクニカルな演奏が聴けます。
・スタジオ版と違ってエレクトリックなアレンジになっているCan't Find My Way Home。スタジオ版よりもロック色がかなり強め。個人的にはスタジオ版の美しく切ないアレンジの方が好みですが、スティーブのキーボードソロなど興味深いアレンジが随所にあります。
・Do What You Likeは、見せ場となる各楽器のソロが回されていく展開が面白いですね。キーボード→ギター→ベース→ドラムの順番で各自のソロが回されていきます。ここの部分のインプロは、彼らのライブにおけるハイライトでしょうね。特にジンジャー・ベイカーの6分以上もあるドラムソロなんてマジで鳥肌たちます!
・ライブの〆にふさわしい曲はやっぱりHad To Cry Todayでしょう!クラプトンの荒っぽく弾くギターソロが心行くまで楽しめます。

Blind Faithというバンドは、よく「Cream時代に比べてクラプトンのギターがおとなしい」だとか「ジンジャー・ベイカーのドラムは、Cream時代とあまりにも違いがなさ過ぎる」なんて言われたりもしてるみたいですが、やっぱすげーよ、このバンドww
こうして彼らが実際に活動していた時のライブを聴くと、その場の緊張感がそのまま感じられるようでたまりません。かっこ良すぎる。

このブート、クラプトン関係では超有名なMid Valleyというメーカーがリリースしております。本当に全編聴き逃せない素晴らしいライブなので、見つけた際はぜひ!!!

2012年2月25日土曜日

Night With Heartbreaker / Three Nights In A Judo Arena / All Around The World 1998

はい、本日はフロイドではなく、oasisブートの方に話を戻してみたいと思いますw

今日紹介するのは「Night With Heartbreaker」という1998年の来日武道館公演3日間の最終日をオーディエンス録音で収録したブートです。

「Night With Heartbreaker」  2CD-R  録音:AUD/A+


Disc 1
1, Be Here Now
2, Stand By Me
3, Supersonic
4, Roll With It
5, D'You Know What I Mean?
6, Cigarettes & Alcohol - Whole Lotta Love (Riff) - Heartbreaker (Guitar)
7, Don't Go Away (Noel Acoustic)
8, Help! (Noel Acoustic)

Disc 2
1, Setting Sun/Fade In-Out (Noel Acoustic)
2, Don't Look Back In Anger
3, Wonderwall
4, Live Forever
5, Champagne Supernova
6, Acquiesce


セットリストを見てみると、前日と比べて途中のノエルのアコースティックコーナーでプレイされていたTalk Tonightがセトリから外されているのが分かりますね(前日のライブについては、数日前に書いたD'You Feel Daydream? -Revisited-の項を参照の事)。さらにIt's Gettin' Better (Man!!)もこの日のみセトリから外されています。


というわけで肝心の中身を見てみましょう。まず音質についてですが、低音から高音まで非常に綺麗に録音されています。バスドラなども音割れを起こさずに録れていますし、オーディエンスの歓声も奥行きがあって、まるで自分がその場にいるかのような臨場感がありますね。Don't Go Awayなどでは、オーディエンスの大合唱もきちんと聴き取る事が出来ます。武道館という劣悪な音響環境の中で、よくここまで綺麗に録音できたもんだなと感心しちゃいますww
そして、ライブの中身ですが、この日は本当にノエルがキレキレで爆発していますね。はっきり断言してこの日の主役は完全にノエル。この日のライブは「名演」と評されたりしていますが、その8割くらいの理由はノエルでしょうね。このツアー以降のノエル(現在含む)は、もうこんなすごいギターソロ聴かせてくれないですからねぇ・・・ww
それを一番感じ取る事ができるのは、Champagne Supernovaですね。なんと演奏時間12分!リアムの歌が終わるのが曲の半分よりちょい手前あたりで、そこからはずっとノエルのギターソロが続きます。本当に凄いです。特に途中からアランのドラムがテンポアップしたところ!当然の事ながらこの日のChampagne Supernovaは今までプレイされてきたChampagne Supernova史上最長でしょうね。oasis史に残る名演奏の一つと言っていいでしょう。

対照的にリアムの方は、3日間連続でライブを行ってきた事もあって声が少々荒れており、Live Foreverなどはかなり辛そうです。それでもバンド全体は安定した演奏を見せており、Cigarettes & Alcoholでは曲の後半からLed ZeppelinのWhole Lotta Loveのセッション、さらには曲の最後にHeartbreakerのメインリフを弾いています。Heartbreakerのリフが弾かれたのはこの日と香港公演の2日間のみなので、この構成のCIgarettes & Alcoholは激レアと言えます!


ジャケットのアートワークもシングルAll Around The Worldのジャケットをいじった作りとなっていて凝ってますw
そういう意味でも外観・中身共に非常に優れたブートレグだと言えるでしょう。今でも時々ブート屋で見かけますし、入手難易度は高くはないと思うので、超オススメです!!



ちなみにこの日のライブは、WOWOWで放送されており、その映像から音声を落としたサウンドボードのブートがいくつか作られています。それもついでに紹介しておきましょう。

「Three Nights In A Judo Arena」  プレス2CD  録音:SBD/A−


セトリは当然ながら、上のブートと同じですが、ボーナストラックが着いているのがこのブートのセールス・ポイントと言えるでしょう。まず、このライブの前にノエルが出演したロンブーの「まぶだち」という番組におけるDon't Go Awayを収録。ライブと同じアコースティックバージョンで歌っており、亮さんの興奮した様子も収録されていて、良い雰囲気です。
そして別のツアーにはなるものの、1995年の来日公演うち、恵比寿ガーデンホール公演からSupersonicとHelloの2曲をクリアなサウンドボード音源で収録。さらには、この3日間連続武道館公演のうち、初日の公演からIt's Gettin' Better (Man!!)をオーディエンス録音で収録。この曲は最終日はプレイされなかったのでありがたいですね。

音質の方は、鑑賞には問題がないレベルなものの、サウンドボード音源にしては幾分こもり気味で、決してクリアとは言えません。また所々でノイズが入るのも気になりますね。AUDかSBDのどちらを選ぶかは、好みの問題とも言えますが、このブートは入手も困難なブートなので、そこまで気にする必要はないかなぁとも思います。


ちなみにWOWOWの映像の方は、「All Around The World 1998」というDVD-Rのブートで見る事が出来ます。

「All Around The World 1998」  1DVD-R  画質:PRO/A


このブートは作成時に業者独自のリマスタリングが施されたのか、それまでの武道館最終日を収録した別のブートよりも画質・音質共に優れています。さらに同年3月のチリ公演も同じくプロショットで完全収録してあり、かなりお得なブートと言えますね。チリ公演の画質は武道館公演の映像よりは劣るものの、ノエルの弾き語りによるLive Foreverや、セトリの最後に新たに追加されたI Am The Walrusのカバーなど、武道館にはないポイントもいくつかあって良い感じです。他にもWOWOW放送時にライブの合間と最後に挿入されたノエルのインタビューや、上で紹介した「まぶだち」出演時の映像も完璧に収録されていて、このブート一枚でかなり充実した内容になっています。入手難易度は高くありませんので、これもオススメです!^^

2012年2月23日木曜日

Welcome To The Machine

本日もフロイドネタです。ご了承下さいw
今回ご紹介するのは、1977年のアニマルズ・ツアーの中から5月9日に行われたオークランド公演を収録したブート「Welcome To The Machine」です。

「Welcome To The Machine」  プレス2CD  録音:AUD/A+


Disc1
1, Sheep
2, Pigs On The Wing Part 1
3, Dogs
4, Pigs On The Wing Part 2
5, Pigs (three Different Ones)
6, Shine On You Crazy Diamond Part 1-5

Disc2
1, Welcome To The Machine
2, Have A Cigar
3, Wish You Were Here
4, Shine On You Crazy Diamond Parts 6-9
5, Money
6, Us And Them
7, Careful With That Axe Eugene


構成としては、まずツアーの目玉である「アニマルズ」全収録曲の再現演奏(ただしアルバム収録順とは異なった曲順)、次に当時の一つ前のアルバムの「炎」全収録曲の再現演奏、そして最後にMoneyとUs And Themのような定番曲を追加で演奏する、というのがこの年のセトリの基本的な流れだったようです。場合によっては最後にプラス1曲演奏していた場合もあったようで、このオークランド公演の場合は「ユージン、斧に気をつけろ!」が演奏されていますね。

で、肝心のこのブートの中身なんですが、古くからフロイドブートの定番中の定番とされてきただけあって、所々にヒスノイズや軽い音飛びはあるものの、非常にクリアで聴き応えのある高音質オーディエンス録音です。各楽器の音の分離も綺麗ですし、オーディエンスの歓声もきちんと捉えており、盛り上がった会場の様子がとても良く分かります。

この日のライブの面白い点として、Have A Cigarの最後のアウトロでラジオニュースのようなSEが流れるシーンがあるのですが、この日はなんとThe Rolling StonesのYou Can't Always Get What You Wantのイントロが挿入されています!^^
また、同曲の途中でいきなりロジャーとギルモアの二人が歌いながら笑い始めてしまうという面白いハプニングも聴く事が出来ますw

そしてなにより良いのは、ライブ前半の「アニマルズ」の再現演奏!アルバム発売から数ヶ月経ち、演奏もこなれてきたせいか、非常に質の高い演奏を見せています。この日の「アニマルズ」は、このツアー屈指の出来と言っても過言ではないでしょうね。


しかし、一方で欠点も。前述のように「アニマルズ」の方の演奏は素晴らしいのですが、「炎」の方はボーカルの最中に笑い出してしまった点もそうですが、幾分リラックスしすぎている感が否めません。ボーカル二人のタイミングもずれてしまったり、精彩を欠いています。
また、「炎」の方の演奏になると細かい音飛びが多くなってきます。要所要所で断続的に細かい音飛びが発生するので、この時代のAUD録音に慣れていないと気になるかもしれません。


しかし、その後のラスト3曲での巻き返しはものすごく、特に「ユージン、斧に気をつけろ!」の迫るような演奏は、本当に素晴らしいです。「炎」でのグダグダっぷりが嘘のようですww

というわけで、「炎」の演奏がいまいちの感はあるものの、全体的には驚異的な音質で録音されていますし、「アニマルズ」の演奏に関しては一聴の価値有りです!プレスCDという点もポイント高いですね!
割と昔からある名盤ブートなため、今ではかなり安価に入手する事が可能です。入手難易度も高くないのでオススメです!!^^
最後にこの日の同音源をyoutubeで発見したので貼っておきます。参考にどうぞ。1977年のAUD録音とは思えない驚異的な音を聴いてみてくださいww
http://www.youtube.com/watch?v=YJp51wWQBG4

2012年2月22日水曜日

Echoes Of Japanese Meddle

えー今回は、今まで念願だったとあるライブのブートを紹介する事が出来ます。Pink Floydの伝説の1971年初来日公演、箱根アフロディーテ公演です!

「Echoes Of Japanese Meddle」  プレス1CD  録音:AUD/A+


1, Green Is The Colour
2, Careful With That Axe, Eugene
3, Echoes
4, Atom Heart Mother
5, Cymbaline


1971年という年代を考慮しても本当に高音質な音源で、彼らの記念すべき初来日公演がこのクオリティで録音されていた事はまさに奇跡と言えるでしょうね。初めに司会者の糸居五郎氏が"Ladies and gentlemen, this is Pink Floyd!!"という紹介をされているのですが、そこもバッチリ収録。

これだけの高音質を誇っているこのブートですが、欠点がいくつか。
まず、なぜか当日演奏された順番と収録順が異なっているという点です。以下に当日の正しいセットリストを記載しておきます。

1, Atom Heart Mother
2, Green Is The Colour
3, Careful With That Axe, Eugene
4, Echoes
5, Cymbaline
6, A Saucerful Of Secrets

このブートではそれぞれの曲の繋ぎ目のところを上手く編集してごまかしてありますが、さすがに分かりますww
なので、例えばさっき上に書いた糸居五郎氏の紹介の後にもGreen Is The Colourが始まる前に編集が加えられているのです。

また曲もいくつか欠落部分があるのが残念な点です。具体的にあげるとすれば、Echoesは曲中が短く編集されて約7分ほどしか収録されていませんw
そしてCymbalineも短く編集されてしまっていて、7分半ほどしか収録されていません。さらに↑の当日のセトリを見れば分かりますが、ラストのA Saucerful Of Secretsに関しては、丸々カットされて未収録です。


とはいえ、ここまでの高音質ですから、ぜひ完全収録版がいつの日か発掘されると良いですね。上に上げた欠点を除けば本当におすすめのブートです!

2012年2月21日火曜日

D'You Feel Daydream? -Revisited-

ふぅ、ようやく久々のoasisネタですww
これからも少しずつですがこのブログのoasisブートの情報量増やしていきたいと思います。

今回は1998年に三夜連続(2/18, 2/19, 2/20)で行われた日本武道館公演のうち、2日目を収録した有名なブート「D'You Feel Daydream? -Revisited-」をご紹介します。

「D'You Feel Daydream? -Revisited-」  プレス2CD  録音:AUD/A


Disc1
1, The Boy Are Back In Town (BGM)
2, Be Here Now
3, Stand By Me
4, Supersonic
5, Roll With It
6, D'You Know What I Mean?
7, Cigarettes & Alcohol
8, Don't Go Away (Noel Acoustic)
9, Talk Tonight (Noel Acoustic)
10, Help! (Noel Acoustic)
11, Fade In-Out (Noel Acoustic)

Disc2
1, Don't Look Back In Anger
2, Wonderwall
3, Live Forever
4, It's Gettin' Better (Man!!)
5, Champagne Supernova
6, Acquiesce


こうして見てみると同じBe Here Nowツアーであっても、以前紹介したBAGLIMなどの1997年公演を収録したブートと比べてセットリストにちょっとした変化が加えられている事が分かりますね。まず2曲目に存在していたStay Youngがセトリから姿を消しました。oasisの曲の中では比較的キーが高い曲であり、97年のツアーの途中で喉を壊してしまっていたリアムを考慮しての事でしょう。B面とは思えない名曲だった為にこれは残念ですね。また、10分もあったAll Around The Worldもセトリから姿を消しています。これは単に曲が長過ぎて単調になるという事を考えての判断でしょうかね?真相は分かりかねますが、この結果All Around The Worldは2009年のoasis分裂に至るまで一度もライブで演奏される事はありませんでしたww
さらにセトリの途中にノエルのアコースティックコーナーが設けられるようになり、Don't Go Away、ビートルズのカバーであるHelp!、Fade In-Outが演奏されています。結果的にDon't Go AwayとFade In-Outの2曲は、前年はリアムボーカルのバンドバージョンで演奏されていましたが、これ以降ノエルのアコースティックバージョンにアレンジされてプレイされる事になりました。これもリアムの喉を休ませるというのが目的だったのかもしれません。
こういう経緯もあって、セトリが若干地味になった感も否めませんが(だって2曲目にいきなりバラード曲のStand By Meだよ!?w)、安定したライブが出来るようになったとは思います。


さて、このD'You Feel Daydream? -Revisited-というブートですが、元となっているのはD'You Feel Daydream?という激レアブートです。どうやらこの超プレミアブートのマスター音源を譲り受けてレーベル独自のリマスタリングを施した上で再リリースしたものだそうです。AUD音源ながら1998年という年代、さらに武道館という音響の悪さを考慮してもかなりの高音質であると言えるブートです。オーディエンスの歓声も適度に入っていて会場の盛り上がりをダイレクトに感じる事が出来ます。
しかしなんといってもこの日のライブを素晴らしいものにしているのはリアムの声でしょう。この年の来日公演3日間の中でもダントツで調子が良く、1曲目のBe Here Nowの歌い出しから軽々と歌いこなしていますし、D'You Know What I Mean?などは心を揺さぶるようなロック魂のある歌いっぷりです。またバンド全体の演奏も気合いが入っていて非常に調子が良いですね。翌日3日目にノエルのギターは本当に炸裂していますが、この日も翌日ほどではないにしろ、随所にアドリブを効かせた聴き応え十分のフレーズでバンドをグイグイと引っ張っていっています。
さらにアコースティックコーナーでは、来日公演中唯一Talk Tonightが演奏されていて、これまた貴重といえるでしょう!!


ただし、欠点もいくつか。バンドの演奏よりも録音の方にですが。
まず、アランのドラム(特にバスドラ)がかなり大きめに収録されている為に、バスドラが鳴るところでたまに音割れが起きてしまっているという事です。CIgarettes & Alcoholなどのドラムパターンがシンプルな曲で特にそれが顕著です。
また、ノエルとボーンヘッド2人のギターの音の分離が悪く、曲の要所要所のフレーズが聴こえにくい事がたまーにあります。さらにFade In-Outのイントロ21秒あたりに大きめのデジタルノイズが乗ってしまっています。このブートの元となったD'You Feel Daydream?にはこのようなデジタルノイズは乗っていなかったようなので、この点は残念です。


とはいえ、伝説のoasis武道館公演が高音質AUD音源としてプレスCDで聴ける事を考えれば、非常に優秀なブートと言えるでしょう。数あるoasisブートの中でも傑作の一つとして呼び声高いですので、見つけたら即購入する事をオススメします!!^^

2012年2月20日月曜日

Going To Kansas City

大学の期末試験がずいぶん前に終わった事もあり、大学のサークル、バイト、教習所、遊びなど以外は基本的に家でだらーりと過ごせる時間が増えたので、結構前に買ったブートなんかを再び聴き返す時間もあったりします。そこで今回はThe Whoの「Going To Kansas City」という1975年12月1日のカンサス・シティ公演を収録した有名なブートをご紹介。

「Going To Kansas City」  プレス2CD  録音:AUD/A


Disc1
1, I Can't Explain
2, Substitute
3, Squeeze Box
4, Baba O'Riley
5, My Wife
6, Behind Blue Eyes
7, Dreaming From The Waist
8, Magic Bus

Disc2
1, Amazing Journey
2, Sparks
3, Acid Queen
4, Fiddle About
5, Pinball Wizard
6, I'm Free
7, Tommy's Holiday Camp
8, We're Not Gonna Take It
9, See Me Feel Me
10, Summertime Blues
11, My Generation Join Toghether
12, Road Runner
13, Won't Get Fooled Again


うーん、なんて素晴らしいセットリストなんだ・・・www
TommyとWho's Nextを中心に選曲されているのが分かりますね。四重人格からの選曲が1曲もないのは悲しいですが、あれはあのアルバムの性質上、全曲演奏する事に意味があるので仕方ないと言えば仕方ないですねw

元々、この日の音源は古くからMasterportというレーベルがプレス1CDでリリースしていた抜粋版が高音質で有名だったのですが、1CDという事もあり、全曲未収録の不完全なものでした。
それからしばらくして、2004年か05年くらいになって、Main Streamという別のブートレーベルが全くの別音源でこの日の完全収録版をプレスCDでリリースしたのですが、それがこのタイトルになります。
全くの別音源とはいうものの、当時としてはかなりの高音質。キース・ムーンのバカバカうごめく力強いドラミングが音割れするぎりぎりで収録されています。シンバル類がちょっとうるさいのは否めませんが、キースのドラムが迫力満点に収録されているのは◎と言えるでしょう。ラストのWon't Get Fooled Againのドラムソロは、本当に素晴らしいです!
また、ロジャーのボーカルも冴え渡っていて、元気よくパワフルにどの曲も軽々と歌い上げています。ピートのギターも非常にやかましく、ノリノリで演奏しているのが目に浮かびますwww
ジョンのベースも良い感じに歪んでいて、My Generationのベースソロ含め、全曲で非常に調子が良いと言えますね。どの曲でも彼のベースがグイングイン動いて曲を引っ張っていってます。

The Whoというバンドの特性上、全員が力一杯大音量で演奏する為、少々音が団子状になってしまっている点は否めませんが、それが逆に迫力を生んでいますし、なによりプレスCDで古くから名演の一つと言われてきたライブを高音質なAUD音源で鑑賞できるのは、やっぱりたまりませんね!
割と入手が今でも容易ですし、名盤の割には価格も安い方なので、見つけたら即購入される事をオススメします!!

2012年2月16日木曜日

Cold Frontiers

はい、お久しぶりです。このブログでは初めて取り上げますが、今回はPink Floydのブートをご紹介します!
場所は1972年2月13日の札幌公演、中島スポーツセンターです。彼らにとっては1971年の伝説の初来日公演、箱根アフロディーテ公演に続いて2回目の来日公演であり、その最終日です。

まず収録曲↓

「Cold Frontiers」  1CD-R  録音:AUD/A+


1. Speak To Me ~ Breathe In The Air
2. The Travel Section
3. Time
4. The Mortality Sequence
5. Money
6. Us And Them
7. Dave's Scat
8. The Lunatic Song
9. Eclipse
10. Intermission
11. One Of These Days
12. Tuning
13. Careful With That Axe, Eugene


いやあ、豪華なセトリww
上から見て分かる大きな流れとしては、まず当時の新作であり名盤中の名盤「狂気」の全曲を完全演奏し、そしてその後に「One Of These Days」、「ユージン、斧に気をつけろ!」といった定番曲を演奏するという流れになっています。さらに当日は、ラストに「Echoes」が演奏されたようなので、本当に贅沢でお腹いっぱいになれるライブと言えるでしょうね(残念ながら、今回紹介するタイトルも含め、72年の札幌公演を収録したブートはどれもラストのEchoesが未収録です。元となった音源において録音中にテープの収録時間が切れてしまったか、もしくは警備員にばれたか・・・。真相は分かりませんが、完全収録版がいつかリリースされるのを願いたいところです)。


さてこのCold Frontiersというブート、CD-Rということもあり、コピーブートでしょう。元になったのはおそらくCold Frontという有名なプレスブート。というかこのブートを元に多数のコピーが作られており、結果的にどれも大体同じ音質でこの日の公演を聴く事が出来ます。そして、この音質が72年という年代を考慮しても本当に素晴らしい高音質AUD録音なんです!
会場に流れるSEはもちろんのこと、各楽器やボーカルが非常に鮮明に記録されています。それだけにEchoesが未収録なのは本当に惜しいですねwww


そして上のセトリをご覧になって、「狂気」の収録曲を再現しているとはいえ、見知らぬ曲名がいくつかあることに?となられた方もいるのではないでしょうか。実は、「狂気」が正式にリリースされたのは73年の3月であり、この時期のライブは「狂気」が完成する前の段階なのです。Pink Floydというバンドは、曲の構想がある程度出来上がってくると未発表であっても新曲としてとりあえずツアーで演奏する、というスタイルのバンドであった為にこういうことになっているのですね。最終的に完成した「狂気」とは全く違う印象の曲もあって、かなり面白いです。具体的には、「On The Run」は当時「The Travel Machine」、「The Great Gig In The Sky」は「The Mortality Sequence」、「Any Colour You Like」は「Dave's Scat」、「Brain Damage」は「The Lunatic Song」という曲名になっています。曲調も違っていますねww
完成版の「狂気」よりも実験性は低いサウンドとなっていて(ライブで演奏しなきゃいけないんだから当たり前か)、それぞれのインプロヴィゼーションに静かに耳を傾けるといった印象が強いですかね。ライブが開始されると、歓声よりも拍手が多く鳴っているところからも「聴く」という要素が強めのライブですね(プログレバンドですから、当然のことではあるかもしれませんが)。

だからこそ、この高音質は鑑賞に最適。本当におすすめです!メンバーの調子も良く、メンバー間でずれる事もなく、安定かつのめリ込むような演奏を見せています(Pink Floydというバンドは、日によってライブの出来が非常に分かれるバンドなのでwww)。

元がどれも同じブートなので、基本的にこの日の札幌公演はどのタイトルを買っても外れはしないと思います(別音源あったらごめんなさい)。Pink Floydの1972年の定番音源なので、要チェックです!!YouTubeにCold Frontの音源があったので、参考にどうぞ↓

http://www.youtube.com/watch?v=6B_xQJHjG3M