2012年5月19日土曜日

狂気の祭典〜ライヴ・イン・グダニスク

お久しぶりです。ここ最近の記事では、Pink Floydを取り上げる事が多かったのですが、今回は、ロジャー・ウォーターズと共にフロイドの中心であったギタリスト、デヴィッド・ギルモアのタイトルをご紹介したいと思います。オフィシャルのライブアルバムです。

「狂気の祭典〜ライヴ・イン・グダニスク」  2CD+1DVD


DIsc 1
1, Speak To Me
2, Breathe (In The Air)
3, Time
4, Breathe (In The Air) (Reprise)
5, Castellorizon
6, On An Island
7, The Blue
8, Red Sky At Night
9, This Heaven
10, Then I Close My Eyes
11, Smile
12, Take A Breath
13, A Pocketful Of Stones
14, Where We Start

Disc 2
1, Shine On You Crazy Diamond
2, Astronomy Domine
3, Fat Old Sun
4, High Hopes
5, Echoes
6, Wish You Were Here
7, A Great Day For Freedom
8, Comfortably Numb

DVD
Part.1
1, Castellorizon
2, On An Island
3, The Blue
4, Red Sky At Night
5, This Heaven
6, Then I Close My Eyes
7, Smile
8, Take A Breath
9, A Pocketful Of Stones
10, Where We Start
11, Astronomy Domine
12, High Hopes
13, Echoes
14, A Great Day For Freedom
15, Comfortably Numb

Part.2
・グダニスク・ダイアリー(今回の「連帯」結成26周年記念ライブのドキュメンタリー)



2006年、デヴィッド・ギルモアは「On An Island」というソロアルバムを約22年ぶりに発表(解散したPink Floydのラストアルバム「対」のリリースを含めても12年ぶり)し、同時にライブツアーを3月からスタートさせました。そのツアーラストとして組まれた会場が、ポーランドはグダンスク造船所での屋外ライブです。このライブは、冷戦時にポーランドで結成された有名な労働組合「連帯」の創立26周年記念式典にギルモアが招待されたことから決定されたものです。そのため、同ツアーの中では特別なライブと位置づけられており、当日も5万人もの観客を収容したようです。(他の会場は数千人レベルのキャパの会場を使用)。さらにこの記念式典ライブの為に、ポーランド・バルト・フィルハーモニック交響楽団が演奏に参加しており、普段より何倍も豪華でスケールの大きい演奏を楽しめます。
そんな特別なライブを収録したこのタイトルですが、実はもうひとつ重要なポイントがあります。それは、Pink Floydのオリジナルメンバーであり、あの独特のフロイドサウンドを作り上げた中心人物、リック・ライトの人生ラストステージだったということです。彼は、このギルモアのソロツアーにキーボードで参加していました。このライブが公での最後のライブとなり、2年後に彼は癌で亡くなってしまいます。そんな2年後のことは微塵も感じさせない彼のライブでのパフォーマンスは、DVDで見ていると本当に泣けてきますね・・・。

当然このライブ盤も、そんな「特別」なライブにふさわしい豪華な仕様となっています。全世界で5タイプでの発売がなされ、そのうち日本盤が存在するのは2CD+DVDの「通常盤」と3CD+2DVDの「初回限定盤」の2タイプのようです。通常盤なのに2CD+DVDですからねぇ・・・。大盤振る舞いです!


肝心のライブの内容も本当に素晴らしいです。まず初めにPink Floydの超名盤「狂気」から何曲かを披露し、その後にソロアルバム「On An Island」のほぼ全曲を演奏。そして後半は歴代Pink Floydの名曲がずらりと並んでいます。特に「Echoes」と「Comfortably Numb」の出来は文句のつけようがないです。「Comfortably Numb」の要であるギルモアのソロも、この日はミスがないどころか、リスナーを惹き込むようなソロをガンガン聴かせてくれます。この2曲がDVDに収録されているだけでも「買い」です!
さらに2006年当時、初期のPink Floydの伝説のリーダー、シド・バレットが亡くなったというニュースを受けて、セットリストに彼のフロイド時代の名曲「Astronomy Domine」が追加されているのもレアと言えるでしょうね。この曲もDVDに収録されています。
ギルモアのソロアルバム「On An Island」自体は、曲を聴いたのがこれが始めてだったのですが、曲によってバンジョー、サックス、オーケストラなど様々なサウンドをフィーチャーしていて、思わず聴き込んでしまいますね。今度ちゃんとスタジオ版も買って聴いてみようっと。


豪華なライブを収録したCD2枚組に、当日のライブ映像15曲+このライブのドキュメンタリー約36分を収録したDVDがついてくるのですから、本当にたまりませんな。お腹いっぱいになれます^^

間違いなく「買い!」の作品です。純粋なライブ作品として極めて質の高いアルバムだと感じました。オススメ!

この日の「Echoes」の映像をネットで見つけたので貼っておきます。必見↓




2012年4月27日金曜日

Pink Millard

ちょっと日が空いてしまいました。申し訳ないです。ということで、これまた良いブツが手に入ったので、今回はPink Floydのブートを取り上げてみたいと思います。これでフロイドのブートをご紹介するのは早くも6回目になりますね。1975年4月26日のロサンゼルス公演を収録した「Pink Millard」というタイトルでございます。

「Pink Millard」  2CD  録音:AUD/S


Disc 1
1, Intro.
2, Raving And Drooling
3, You Gotta Be Crazy
4, Shine On You Crazy Diamond Part 1-5
5, Have A Cigar
6, Shine On You Crazy Diamond Part 6-9

 Disc 2
1, Speak To Me
2, Breathe
3, On The Run
4, Time
5, Breathe Reprise
6, The Great Gig In The Sky
7, Money
8, Us And Them
9, Any Colour You Like
10, Brain Damage
11, Eclipse
12, Echoes 

まず、このブートを作った業者(Sigmaレーベル)の説明文から↓

  「1975年第一次北米ツアーより5日連続で行われたロスアンゼルス・スポーツ・アリーナ公演の4日目、4月26 日のライブを超高音質オーディエンス録音で完全収録。「Pre-bootleg」と紹介された、近年新たに登場したマ イク・ミラードが録音したとされるマスターテープのDATコピーヴァージョンを収録。とにかくとてつもなく 音質が良い公演で昔からお馴染みのライブのマスターヴァージョンゆえに、ちょっとこれ以上はないような空 前絶後のサウンドで収録されています。若干のアナログノイズも含め、静かなところではアナログマスター特 有のヒスノイズも聴こえますが、とにかくこの1977年オークランドに匹敵する歴史期録音版を、鮮度を重視し たそのままの状態をディスク化してあります。(ただし、ピッチは完璧に補正済みです。)冒頭Raving And DroolingとYou Gotta Be Crazyにおける創造性に満ちた演奏と音楽的完成度は本当に素晴らしく、非公式音 源でありながら、全てのロック・ファンに聴いて頂きたいと切に感じる絶品のテイクを堪能できます。サウン ド・バランスもほぼ完璧で、4つの出音が有機的に絡み合い、独特のアンサンブルとグルーブをクリエイトし ていく様はまさに圧巻。 Shine On You Crazy Diamondの前半のお馴染みのギターノート4音がここまでド ラマチックに、そしてクリアーに収録されたテイクは他に無いでしょう。Have A Cigarを挟んで演奏されるこ の組曲は、その全てが至高の輝きに満ちており、特にギルモアのこの日のソロは呆気に取られるほどに凄いで す。後半の「狂気」も非常に安定した演奏が聴け、特にギルモアのギタープレイに関して「北米ツアー最高」 とマニア間でも評価されるこの日の演奏がここまで素晴らしいサウンドで録音されていたことは本当に感謝で す。Us And Themの5:01でテープチェンジのカットがありますがそれ以外は完璧に収録されています。冒頭3 分30秒のイントロパートからアンコールのEchoesまで、超高音質マスターサウンドで収録したハイ・グレー ドタイトルが200枚限定のプレスCDにてリリース決定です。」 


1975年のツアーは、第一部に後の「Animals」に収録される「Sheep」,「Dogs」の原曲をそれぞれ演奏し(当然ながら当時は未発表の新曲)、第二部にアルバム「炎」の代表曲を3曲、第三部にアルバム「狂気」の全曲完全再現、そしてアンコールに「Echoes」をプレイするというファンにはたまらないお腹いっぱいになれる豪華なセットリストで行われていました。

そして、このブートのタイトルにも表れているように、この日の公演は、マイク・ミラードという超凄腕のテーパーによって録音されたものが古くから知られています。上の業者の説明文にもあるように、その録音のマスターテープのコピーがこのブートに使われているようで、音質は、この日を収録した数ある既発ブートよりも上です。現時点ではこのタイトルが決定版でしょう(というよりマスターのコピーを使っているとされているので、これより上の音質を実現するのは、ほぼ難しいかと思います)。低音域から高音域まで完璧に捉えており、音が割れる事もありません。オーディエンスの歓声も耳障りでない程度にちょうど良いバランスで入っており、フロイドブートの頂点に君臨するのもうなずける話です。

肝心の演奏も素晴らしく、特に第二部の「Shine On You Crazy Diamond Part 1-5」、第三部の「狂気」完全再現ライブの部分は、パーフェクトと言える「お手本」のような演奏です。同じ1975年のツアーを超高音質オーディエンス録音で収録したブートで、これまた古くから有名なものに6月18日のボストン公演がありますが、それと比べてもはるかにロサンゼルス公演の方が出来が良いです。メンバーのノリが演奏にも表れているのが大きな違いと言えるでしょう。(ボストン公演は、メンバーがひたすら淡々と演奏している感じで、ノリが今ひとつなな印象を受けます)。曲と曲の間のMCでも珍しく饒舌です。
ただ、ラストのアンコールでの「Echoes」に関しては、そのノリのまま歌に突入していて、ハーモニーの部分がちょっと強引で荒いかな?とも感じますがww とはいえ、演奏の方は大きなミスもなく、ギルモアのギタープレイを中心に質の高いアンコールとなっていると思います。


 このように、何から何まで完璧と言えるタイトルなのですが、実は、つい先日廃盤となってしまったようで、今後の入手が一気に困難になってしまいました。この点だけは非常に残念です。しかし、全く別のブートレーベル(SHAKUNTALA)が最近になって同日のライブのブートを独自にリリースしたので、Sigmaレーベルの今回のタイトルにこだわらなければそちらでも良いかと思います。SHAKUNTALAレーベルの方の音源は未聴ですが、そちらも宣伝文句に「マイク・ミラードのテープからコピーしたファーストジェネレーションのソースを使用」と表記されていたので、後発のブートですし、よっぽどアホなブートメーカーでもない限り、音は「Pink Millard」に近いものだと思われます(ただし、SHAKUNTALAレーベルの方は、ジャケのセンスが最悪ですwww)。



というわけで、この日のライブは、別メーカーのブートを買ってでも聴くべき非常に豪華な演奏です。幸運な事に、良質な録音が数多く残されている1975年のツアーですが、やはりこの日の公演はその中でも別格と言えるでしょう。フロイドのブートは比較的高価なことが多いですが、十二分にその価値のある音源です。必聴!

2012年4月15日日曜日

Sweet Home Chicago 1981

2日連続でストーンズブートの紹介となりますね。本日は、名門ブートメーカーEmpress Valleyのブツでございます。


「Sweet Home Chicago 1981」  2CD  録音:SBD/A−, AUD/B


Disc 1
1, Under My Thumb
2, When The Whip Comes Down
3, Let's Spend The Night Together
4, Shattered
5, Neighbours
6, Black Limousine
7, Just My Imagination
8, Twenty Flight Rock
9, Going To A Go Go
10, Let Me Go
11, Time Is On My Side
12, Beast Of Burden
13, Waiting On A Friend
14, Let It Bleed

Disc 2
1, You Can't Always Get What You Want
2, Band Introductions
3, Little T&A
4, Tumbling Dice
5, She's So Cold
6, Hang Fire
7, Miss You (With Sugar Blue)
8, Honky Tonk Women
9, Brown Sugar
10, Start Me Up
11, Jumping Jack Flash
12, (I Can't Get No) Satisfaction
13, Star Spangled Banner

ストーンズは1981年に新作「Tattoo You」を発売すると、ライブツアーを開始しました。本作は11月24日のシカゴ公演を収録したブートになっています。このツアーの特徴として、「とにかく派手に、スケールデかく!」のイメージがあります。前回紹介した78年のシンプルな構成のツアーとはまるで真逆です。上のセトリを見ていただければ分かる通り、曲数も今までとは段違いに増えています。 また、ライブ会場はツアーを経るごとに大きくなっていきましたが、このツアーではほぼ全ての会場がスタジアムクラスとなりました。


そんな、ツアーを収録したこのブートですが、まず音質から語っていくことにしましょう。音源は基本的には安定して聴く事が出来るモノラルのサウンドボード音源です。「基本的に」と書いたのにはいくつか理由というか欠点があるためです。まず、各楽器の音量バランスがちょっと悪い事があげられます。全体的に低音寄り。とくにチャーリー・ワッツのバスドラの音がデカイです。そしてキースのギターが大きめに出力されているのは良いんですが、ロニーのギターがキースと比べて少し小さいです。モノラル音源ですので、全ての楽器やミックのボーカルが重なるシーンでは、彼のギターが少し埋もれ気味になってしまっています。そこらへんの音のバランスの悪さが聴いていて気になるかもしれません。

また、このサウンドボード音源、完全収録している訳ではなくて、欠落箇所があります。具体的にはDisc 1の1曲目「Under My Thumb」の頭から1分25秒あたりまで、「Time Is On My Side」2分16秒あたりからDisc 2の「You Can't Always Get What You Want」の1分38秒あたりにかけてです。これらの欠落部分には同日のオーディエンス録音を補填してつなげてあります。つまりその間にある「Beast Of Burden」、「Waiting On A Friend」、「Let It Bleed」に関しては丸々オーディエンス録音という事になります。ちなみに元の音源はさらに「Twenty Flight Rock」と「Going To A Go Go」の曲間が欠落しているようなのですが、このブートではその箇所の曲間はカットしています(滑らかにつないであるので違和感はありません)。この欠落部分の埋め合わせに使われているオーディエンス録音に関してなのですが、ステージから多少距離があるところで録音されたと思われるのですが、音が少し遠いです。また、会場の広さゆえかエコーがかかって音がぼやけてしまっています。マイクの周りにうるさい観客がいない為に、聴く分には大丈夫ですが、決して高音質な録音ではない為、この補填箇所に関してはオーディエンス録音慣れしていないとちょっと辛いかもです。


とまぁ、このブートの欠点を述べてきた訳ですが、決してダメダメなブートというわけでもありません。まず、さっき楽器の音のバランスが悪いと書きましたが、サックス、ハーモニカなどの楽器に関しては逆に驚くほどクリアにミックスされています。この日のライブには、Sugar Blueという黒人のハーモニカ奏者が「Miss You」に参加しているのですが、ここでのサックスと彼のハープのソロは絶品です。この曲は、このライブのハイライトの一つと言って良いでしょうね。「Brown Sugar」でのサックスも綺麗にきまってます。
そして、やはりシカゴという土地のせいでしょうか、気持ちよくノったテンポ良い演奏を聴かせてくれます。バンドの調子が良いのはやっぱりデカイです。1981年のツアーの中では、かなり高水準な出来のライブではないでしょうか?あまりにノったせいか、キースが「She's So Cold」にものすごく速いテンポのまま突っ込もうとしてあわててやり直すという面白いミスも見られますwww
さらにCD-RではなくプレスCDにもかかわらず安価という事も見逃せません。BFでは新品で1000円でセールされています。Empress Valleyのブートがこの値段で買えることはなかなかありませんからお得と言えます。確かに欠点はありますが、「基本的に」安心して聴ける音源ではありますので。


というわけで、1981年の代表的なライブを安価にプレスCDで入手できることもあり、なんだかんだでおすすめのブートです。

2012年4月14日土曜日

Keeping It Simple

お久しぶりです!今回は、久々にストーンズのブートでも扱ってみましょうかね。


「Keeping It Simple」  2CD  録音:SBD/A+


Disc 1
1, Let It Rock
2, All Down The Line
3, Honky Tonk Women
4, Star Star
5, When The Whip Comes Down
6, Lies
7, Miss You
8, Beast Of Burden
9, Just My Imagination

Disc 2
1, Shattered
2, Love In Vain
3, Tumbling Dice
4, Happy
5, Sweet Little Sixteen
6, Brown Sugar
7, Jumping Jack Flash


ストーンズは、1978年6月10日からアルバム「Some Girls」発売に伴う北米ツアーをスタートさせました。今回ご紹介するブートに収録されているのは、7月6日のデトロイト公演をメインに収録したものになります。このツアーでは、当時流行っていたパンク・ロックを意識して、それまでのツアーで引き連れていたブラスやパーカッションなどのバックメンバーをほとんど外し、サポートはピアノだけというシンプルなステージを展開しました。そのぶん、キースやロニーのギターが非常に冴えており、ミックもワイルドな感じを意識した歌い方をしていて、荒々しい感じがたまらないツアーですね。


今回のブートの元となった音源は、2007年に「Wolfgang's Vault」というインターネットサイト上に突如アップされたサウンドボード音源を使用しています。非常に安定した高音質な音源で、高音がほんの少しシャリシャリしている感じがしますが、演奏中はほとんど気になりません(曲間のオーディエンスの歓声の部分で少し気になるくらい)。どうやら、元の音源にこのブートを発売した業者が独自にイコライジングをかけて調整してくれているようです。またピッチが少し早いですが、正直、気にならないレベルです。

ところで、ラスト3曲に関してなのですが、上のブート紹介で「デトロイト公演をメインに収録」と書いたように、この3曲だけは7月19日のヒューストン公演からの音源となっています。どうやら「Wolfgang's Vault」にアップされた時点からこの音源が使われていたようなので、デトロイト公演が完全収録されていないという点では少し残念ではあります。そのせいで、ジャケットにも全編デトロイト公演と記載されるミスが起きています。そしてヒューストン公演も基本的には安定した高音質サウンドボード音源とは言えるものの、デトロイト公演に比べるとほんの少し音質が劣ります。とはいえ、二つの公演はスムーズにつながれており、普通に聴いているとつなぎ目は分からないです。


肝心の演奏についてですが、この日はキースの演奏ミスも少なく、ロニーとのギターの掛け合いが随所で楽しめるライブとなっています。突っ走るような荒々しい演奏がとってもイカしていて、何回も聴いちゃいますね!まさにロックンロールという感じ。「Miss You」でのピアノのリフに二人が絡んでネチネチと弾かれるソロや、「Brown Sugar」の原曲におけるSaxソロの部分をロニーがギターで弾いているシーン、チャックベリーのカバーである「Sweet Little Sixteen」なんか特にたまりません。
さらにこのツアーでは、キースがエフェクターを使う曲があり、これはかなり珍しいと言えます。「Beast Of Burden」、「Just My Imagination」、「Shattered」の3曲でコーラスエフェクターを使用しています。別の公演では、扱いに慣れないらしく、つまみをひねりすぎたりしてしまっていたようですが、この日のライブでは、きれいにエフェクトがかかっています。
ミックのボーカルも荒々しく、随所で放送禁止用語を発するほどのワイルドっぷり。全曲通して彼のノリノリのボーカルが楽しめますwww
このライブで個人的に好きなトラックは、「All Down The Line」、「Miss You」、「Tumbling Dice」、「Happy」、「Sweet Little Sixteen」、「Brown Sugar」、「Jumping Jack Flash」ですかね。



シンプルさを追求した結果、The Rolling Stonesのバンドとしてのロックンロールな面が改めて強調されていて、個人的にはお気に入りのライブです。さらにこのブート、非常に丁寧な作りにも関わらず、同公演を収録したブートが同時期に別レーベルからもいくつか発売されたせいか、当初からかなり安価な価格で販売されており、かなりお得と言えます。BFでは1000円で販売されています。プレスCDですし買って損はないブートですので、非常にオススメです!^^

2012年3月18日日曜日

BBC Archives

Pink Floydのブートを語る上で外せない超定番ブートというのがいくつか有るのですが、今回はその中でも1970年と71年のロンドンにおけるBBCライブを収録した「BBC Archives」というブートをご紹介します。


「BBC Archives」  2CD-R  録音:SBD/A+


Disc 1 (Live At Paris Cinema, London, July 16, 1970)
1, John Peel's Intro
2, Embryo
3, Fat Old Sun
4, Green Is the Colour
5, Careful with That Axe, Eugene
6, If
7, Atom Heart Mother

Disc 2 (Live At Paris Cinema, London, September 30, 1971)
1, Fat Old Sun
2, John Peel Announcement
3, One Of These Days
4, Embryo
5, Echoes
6, Blues


音質は、BBC音源という事で文句なしの超高音質サウンドボード音源。ちょっとリマスタリングをかければ普通に正規盤として売れるレベルの音質です。どちらの公演のセットリストも当時の彼らの代表曲ばかりなので、フロイドのブート初心者の方でも安心して買える選曲ですね。


2つの公演の音についてより細かく述べるとしましょう。
まずDisc 1の1970年の公演は、各楽器はかなりクリアーで、音の分離も良いものの、ほんの少しだけギルモアのギターが他の楽器に比べて小さめに収録されています。十分彼のギターは聴こえるのですが、気持ちもう少し大きめでも良かったかなぁと。逆にロジャーのベースとニックのドラムは少し手前に聴こえます。また、全ての音が重なると、シャリシャリした音が聴こえる箇所もたまにあります。そして「原子心母」の途中にはほんの一瞬だけノイズが入っているところがあります。
とはいえ、ここまで来ると粗探しレベルの細かさです。普通に鑑賞する分には、全く問題のない綺麗な音質なので大丈夫ですよ。

続いてDisc 2の1971年の公演について。
こちらは、Disc 1よりもさらに音の分離が良く、クリアーさでも勝っています。ヘッドホンで聴くと分かりやすいのですが、各楽器の音は、左にギター、中央にドラムとベース、右にキーボードという定位になっています。そのためリック・ライトのキーボードの細かい動きや音量を下げている演奏の箇所までしっかり聴く事が出来ます。ちなみに「Embryo」の1分経つ直前あたりでノイズが有ります。


では、肝心の演奏について。ぱっと聴いた限りだと、いつものライブでの彼らに比べてやや演奏がおとなしい印象を受けました。派手な事はそこまでせずに、堅実に演奏を進めている感じです。しかし、それでもリックのキーボードはかなり頑張ってる印象を受けました。
Disc 2の「One Of These Days」では、曲中最大のポイントであるニックの不気味なシャウトが入っていません。その代わり曲が終わった最後の部分にそれが入っています。この時期のの意図的なライブアレンジかどうかは分かりませんが、個人的にこの部分は正直マイナスポイントです。あの叫び声にたどり着くまでの不気味な感じとその後の開放されたかのような激しい演奏という対照的な2つの曲調がこの曲のミソなので。

とはいえ、このブートの最大の売りはDIsc 1の「原子心母」とDIsc 2の「Echoes」の2曲でしょう。「原子心母」は、スタジオ版と同じオーケストラ&合唱団付きのバージョン。4人の演奏にオケの分厚くも繊細な演奏が加わって、圧巻の出来になっています。まさに壮大(演奏時間25:05)。オケ&合唱団付きのバージョンの「原子心母」は、スタジオ版以外では、費用の関係上20回程度しか披露されていないようです。当然このバージョンでのライブ演奏は、ブートでしか聴けません。この貴重な演奏をBBC音源という超高音質で楽しめる訳ですから、これだけで元が取れるブートですww
さらに71年の方で披露されている「Echoes」は、超クリアな音質のおかげで、曲中での各自の役割が分かりやすいです。特にギルモアとリックがガンガン引っ張っていく演奏はたまりませんな。26分半もある演奏ですが、静と動の対比が素晴らしく、一瞬たりとも聞き逃せません。個人的にこの日の「Echoes」は、71年の数ある演奏の中でも一番好きです。オフィシャルライブDVD「Live At Pompeii」に収録されている同年の「Echoes」よりも好きですね。


というわけでこのライブ音源はあまりにも有名な為、複数のブートレーベルから何回もリリースされてきました。なので入手も簡単です。元が超高音質なので、基本的にはどのメーカーのタイトルでも安心して聴けると思います。オススメです!!!


追記:調べたところ、この音源疑似ステレオだそうです。つまり真にステレオで収録されたわけではないってことですね。しかし、違和感ゼロですし、むしろこっちのほうが聴きやすいかもです。別の盤では、モノラル盤もリリースされているようです。

2012年3月12日月曜日

THE NIGHT TURNS AROUND GOLD

えー、今回もPink Floydネタでございます。これまた定番と言われる良いブートを入手しましたのでww


「THE NIGHT TURNS AROUND GOLD」  2CD-R  録音:AUD/A+


DIsc 1
1, Careful With That Axe, Eugene
2, Fat Old Sun
3, Atom Heart Mother
4, The Embryo

Disc 2
1, Set The Controls For The Heart Of The Sun
2, Cymbaline
3, Blues


まずこのブートの最大の売りは、その驚異的な音質。以前同じ1971年のフロイドの高音質ブートとして、箱根公演のブートをご紹介した事が有りましたが、あれよりもダントツに音質は良いです。一聴しただけでは、オーディエンス録音ではなくサウンドボード音源と言われても分からないほどです。たまに音が少々右にずれたりするのでオーディエンス録音だと分かるのですが、ほとんどは音が綺麗にステレオにセパレートされていて、なおかつ各楽器の音量もバランス良く捉えています。まさに「完璧な音質」と言えますね。

さらに注目すべきポイントとして、この日はバンドの調子がかなり良く、演奏の質が同年の他のライブと比べても高いことが挙げられます。一曲目の「ユージン、斧に気をつけろ」からラストの「Blues」に至るまで、隙のない一体感ある演奏を見せてくれます。目玉曲「Atom Heart Mother」もバンドバージョンで演奏するのに慣れてきたおかげか、いつもよりかなりギルモアのインプロが冴えています。ここまでメンバーの息がぴったりあったライブも正直珍しいんじゃないでしょうか(この日は演奏曲にインスト曲が多いというのもその理由の一つかもしれません)?ww
聴いていて全く飽きない、ワクワクゾクゾクするような演奏が楽しめます。


欠点と言えば、録音テープのチェンジがThe Embryoの頭に行われているようで、「原子心母」からの繋がりが若干不自然になってしまっているという点と、プレスCDではなくCD-Rだ、ということくらいでしょうか。ジャケの印刷もそんなに酷い印刷ではありませんでした。
また、この年はライブで「Echoes」をラストに演奏している事が多いので、もしかしたら「Blues」でライブは終わっていなかったのかもしれません(このブートでは、「Blues」演奏終了後にオーディエンスの歓声が徐々にフェードアウトしながら収録が終わっています)。そこの真相まではちょっと分かりませんが、もしそうならば、素晴らしい音質でぜひともこの日の「Echoes」を聴いてみたいものです!


入手に関しては、あまり見ないので少々難しいかもしれませんが、このブート自体はそれほど高価ではないと思うので、1971年のライブ決定版としてご購入をオススメします!!!Atom Heart Mother
youtubeで発見したこの日の音源を貼っておくので、参考にしてみてください。
http://www.youtube.com/watch?v=BscvdRT3hmI

2012年3月3日土曜日

Boston 1976

えー、つい先日すんごいブートを入手してしまいました。「Boston 1976」というタイトルのブートで、The Whoが1976年3月9日と4月1日に行ったボストン公演の模様を両日収録したものになります。とにかく度肝を抜かれたブートなので、ご紹介しなければと思った次第であります。


「Boston 1976」  プレス2CD  録音:AUD/A+


Disc 1
1, I Can't Explain
2, Substitute
3, Keith Moon Passes Out
4, I Can't Explain
5, Substitute
6, My Wife
7, Baba O'Riley
8, Squeeze Box
9, Behind Blue Eyes
10, Dreaming From The Waist
11, Magic Bus

Disc 2
1, Amazing Journey
2, Sparks
3, Acid Queen
4, Fiddle About
5, Pinball Wizard
6, I'm Free
7, Tommy's Holiday Camp
8, We're Not Gonna Take It/See Me,Feel Me
9, Summertime Blues
10, My Generation/Join Together Blues
11, Won't Get Fooled Again


この公演は上述の通り、2つの公演を収録したブートになりますが、3月9日の方のライブはDisc 1の最初の2曲のみです。どういう事か理由を説明しますと、元々4月1日の方のライブは予定されていなかったのです。実は3月9日のライブで、2曲目の「Substitute」の演奏を終えた時に、ドラムのキース・ムーンがドラッグのオーバー・ドーズで倒れてしまい、ライブが中止になってしまったからなんですね。4月1日のライブはそのお詫びとしての振替ライブに当たります。このブートではその生々しい緊迫した状況をリアルに捉えています。1曲目の「I Can't Explain」は何事もなさそうな演奏なのですが、「Substitute」を演奏し始めた直後にいきなりキースのドラムのテンポがガクッと落ちて、かなりもたった演奏になってしまいます。そのテンポのまま一応曲を演奏し終えるのですが、直後キースが気絶してしまいます。このブートではオーディエンスの話し声も鮮明に捉えており、「ドラマーがいなくなったぞ!」「あいつ気絶してやがる!」「キースが倒れたんだ!」などの会話が聞こえます。会場がブーイングとともにかなり緊迫した状態になっているのが聴いていてすぐ分かります。それから一旦録音が切れて、ボーカルのロジャー・ダルトリーがステージに出てきて状況を説明するところから録音が再開されています。ロジャーは「キースがインフルエンザで倒れた。申し訳ないがこれ以上ライブを続ける事が出来ない。戻ってきて振替公演を行う」(インフルな訳ねーだろw)と説明をし、大ブーイングのオーディエンスに謝罪しています。その後はオーディエンスの混乱したような会話が数分に渡って収録されており、そこで3月9日の方のライブの録音は終了しています。
その結果いかにもキースらしい事情で行われたのがもう一つの4月1日のライブです。こちらは、録音者のテープチェンジの瞬間を除いてはほぼ完全にライブが収録されています。


そして、このボストンでの特別な2つのライブを録音したのはダン・ランピンスキーという人物。彼が様々なアーティストの公演(主にアメリカ東海岸付近の都市でのライブ)を録音していたのは1974年頃〜1978年頃という短い期間なのですが、この人が録音したブートは凄まじく音質が良い事が多く、ブートマニアの中でも彼の録音は非常に重要視されています。その中でもThe Whoのこの2つの公演(特に4月1日の方)は特に音質が良く、ラインのサウンドボード音源と聴き間違えるようなクリアで広がりのあるステレオ録音は、1976年という年代を考慮しても本当に凄まじいです。彼がこの時期に録音したThe Whoの他のライブで有名なものには、1975年のスプリング・フィールド公演と1976年のプロヴィデンス公演が高音質音源として残されていますが、このボストン公演の驚異的な音質は、その両者の音質を軽く一蹴するレベルと言えますね。低音から高音まできっちり録られています。音が潰れてしまったり、遠くなったりするような状況もほとんどありません。


さらにこのライブを特別なものにしているのは、なんといってもバンドの出来。特にキース・ムーン!!汚名挽回と言わんばかりに1曲目の「I Can't Explain」から叩く叩く!ドカドカバカバカとドラムを打ち鳴らす彼のこの日の出来は、同年の彼の他のライブと比べてみてもパーフェクトな出来と言えますね。「Baba O'Riley」などでよくある彼のドラムのもたつきもこの日は皆無で、鋭いフィルインを随所でかましてきます。よく『キース・ムーンは確かに天才的なドラマーだけど、「Who's Next」をリリースした1971年以降、彼のドラムテクは格段に落ちていった」などと言われていますが、この日の彼のプレイはまさに「天才キース・ムーン」にふさわしいものだと断言できますよ!ツーバスを連打しながら彼の周りに無数に並べられたタムを縦横無尽に叩きまくっています。ラスト曲「Won't Get Fooled Again」のラストの彼のドラムソロもいつも以上に激しく叩いているのが分かりますね。
そして、そんなバンドの出来に答えるかのようにオーディエンスも超盛り上がっています。「My Wife」ではオーディエンスの一人が “It's so spectacular!”と叫んでいるのが印象的です。またBaba O'Rileyを演奏し終えるとロジャーが「こんなに大きい歓声は今ツアーで一番だ!」と発言しています。
もちろんギターのピート・タウンゼントとベースのジョン・エントウィッスルのマジキチな演奏も健在。「Magic Bus」や「Sparks」、「My Generation」では、キースのドラムと共に彼らのアドリブ満載の演奏を楽しむ事が出来ます。


ちなみに、4月1日の公演に関しては、ラスト3曲のみダン・ランピンスキーの録音ではありません。この日を別音源で収録したブート「Behind Blind Eyes」の音源を使って補填しています。ダン・ランピンスキーの録音に比べると少し音質が落ちますが、それでも十分に高音質で聴きやすい音源ですね。


そして欠点と言えるかどうか分かりませんが、「My Generation〜Join Together Blues」のメドレーの部分では珍事件が。「My Generation」から「Join Together Blues」に演奏が移ったところでなぜかいきなりピートが激怒。怒鳴って他のメンバーの演奏を止めさせます。キースなどと少しの間口論しているのが聴き取れます(しかしオーディエンスはそんな事おかまいなしに盛り上がってますww)。その後は何事もなかったかのように「Join Together Blues」の演奏を再開。そこのアレンジもいつものメドレーと異なっている点がいくつもあり、非常に興味深いです。



The Whoのライブ・ヒストリー史上重要な記録とその後の名演が、超がつくほどの高音質オーディエンス録音で楽しめ、しかもプレスCDで収録されているとあれば、買うしかありません。本当に完璧なタイトルです。僕自身、このタイトルは自分が持っているoasisなどの他のアーティストのブートや音源を含めても段違いでトップだと考えています。買ってから数日経ったんですが、何回も何回も聴き直してます。文句の付けようがマジでないんですよ。残っている枚数がかなり少なくなってきているようなので、お早めの入手をオススメします。

4月1日の公演は、どこをとっても出来が良いのですが、特におすすめトラックを挙げるとするならば、「My Wife」、「Baba O'Riley」、「Magic Bus」、「Sparks」、「My Generation/Join Together Blues」、「Won't Get Fooled Again」ですかね。この日の主役、キース・ムーンのプレイが存分に味わえますよ。