ラベル Pink Floyd の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル Pink Floyd の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2014年4月26日土曜日

First Time In Japan

お久しぶりです。新学期始まりましてゴタゴタしておりました。久々にPink Floydブート記事でも行きたいと思います。最近フロイドの良いブートや音源を色々また入手出来たので近々全てレビューできたらなと思います。今回ご紹介するのはこちら↓

「First Time In Japan」  3CD  録音:AUD/A


Disc 1(1971年箱根アフロディーテ公演)
1, Buffy Sainte Marie - The Circle Game (support act)
2, Introduction / Soundcheck
3, Atom Heart Mother
4, Tuning Up
5, Green Is The Color
6, Careful With That Axe, Eugene
7, Tuning Up
8, Echoes
9, Cymbaline

Disc 2(1971年大阪フェスティバルホール公演)
1, Green Is The Colour
2, Careful With That Axe, Eugene
3, Fat Old Sun
4, Atom Heart Mother

Disc 3(同上)
1, Echoes
2, Set The Controls For The Heart Of The Sun
3, Cymbaline
4, A Saucerful Of Secrets


フロイドファンであれば有名な箱根アフロディーテ。彼らの初の来日公演となっただけでなく、本番中に会場に自然の霧が発生し、フロイドの演奏と相まってとても幻想的な空間になった名演と言われています。このタイトルは、現在出まわっている同公演のいくつかの音源(カット無しで完全収録した単一音源は今のところ見つかっていません)をうまく組み合わせて可能な限りベストな状態での完全収録を試みています(先に結論から言うと完全収録にはなっていません)。またDisc 2と3には箱根公演の後に移動して行われた同年大阪公演の模様を収録してあります。つまりこのタイトルだけでフロイドの1971年の初来日ツアーの各公演が揃っちゃうっていう便利な音源です。


では、メインとおもわれるDisc 1の箱根公演から。CDリリースされている中で同公演を収録した現状ベストと思われてきたのはSigmaレーベルが過去にリリースした『Memory Of The East』でした。これは箱根公演を収録した別のさらに昔のタイトル『Echoes Of Japanese Meddle』とは全く別の高音質な音源(後者も年代と野外会場ということを考慮すればかなりの高音質でした)を使っており、後者では曲順もバラバラだったものが直され、さらに曲のラストの7分程度しか収録されていなかった「Echoes」が頭から途中の20分ほどまで収録されているなど、既発ではカットだったいくつかの部分が収録されている点が魅力的なタイトルでした(Shout To The Topレーベルの『Echoes Of Japanese Middle』に関しては以前このブログでもご紹介したのでこちらの記事をどうぞ。)

今回のGodfatherレーベルのタイトルはその両者のいいとこ取りをしたようなタイトルです。収録の長さ、音質などを考慮すると、Sigmaレーベルが頑張っているように見えるのですが致命的な欠点が。それは録音に使われたテープの容量の問題なのか「Cymbaline」が未収録であることです。Shout To The Topの方で使われている音源では、「Cymbaline」がきちんと収録されているのでこれは惜しかったです。というわけでまずこの1曲がShout To The Topに使われている音源を使用してきちんと収録されているのが大きなアドバンテージです。
さらに「Echoes」でもSigma盤にはないアドバンテージが。前述のように、Sigma盤では20分ほどで曲の録音が切れてしまっているのですが、Godfatherレーベルの本タイトルはShout To The Topの音源を使用してその後をなんと収録しています。厳密に言うと、繋ぎ目の部分の曲中にラグがあるので少しだけ抜け落ちてしまっているのですが。しかもShout To The Topの音源は2番のボーカルから始まり、途中でかなりのカットが入り、そこから3番の歌詞の前にある激しいインストの演奏部分からまた収録されているというカオス編集なのですが、今回の音源は同じ音源ながら、その曲後半のインスト部分からラストまでだけをうまく頂戴し、Sigma盤で切れてしまっている後半につなげています。これは大きなポイントと思われます!
わかりやすくいうと、Sigmaの音源をA、Shout To The Topの音源に収録されている2番の歌詞を歌っている部分をB、カット後の曲後半の激しいインスト部分から3番のボーカルを含めたラストまでをCとするならば、今回の「Echoes」は「A⇒C」という風にになっていて全体で23分ちょっとになり、さらに収録時間が伸びました(Bはあえて使ってないってことですね。)。現状2つの音源のつぎはぎとはいえ、あとは矢印の部分にあたる、ちょっとだけ欠けている部分が見つかれば擬似完全版となります。

というわけでSigma音源を全体のベースにしつつも、Sigma音源にはない箇所や曲をShout To The Top音源から補填しており、Disc 1の箱根公演は現状新たなベストタイトルと言えそうです。



というわけでお次はDIsc 2と3の大阪公演。この公演、おそらくSigma盤などで長らく使われてきたホールエコーたっぷりのAUD音源1種類しか発掘されていないと思われ、本タイトルにも同音源が使われています。ちょうどタイミングよく数日前にSigmaレーベルが大阪公演の最新タイトル(『Unprocessed Osaka 1971』)をリリースし、その音源はさすがに直近過ぎて聴けていないものの、それまでのSigmaの別タイトルの大阪公演の音源と聴き比べるとイコライジングの差なのか、Godfatherレーベルのほうがよりクリアに聞こえ、かつ迫力もあります。


とまぁ、いいコトづくしに見えるんですが、Godfatherレーベル、この大阪公演において致命的なミスを犯しました・・・。
それはピッチ!!!!!!Sigma盤と聴き比べて気づいたのですが、なんと今回のGodfatherレーベルの大阪公演の音源、ピッチが速くなっちゃってます笑
おかげで同じ音源を使っているはずなのに全体の収録時間が短くなっているというハプニングが。当然曲の音程なども上がっちゃいます。これは致命的・・・。ちゃんとリリースする前に確認してくれよって感じですが・・・。クリアネスではかなり良い路線を行っていたのでこれは残念でした。



というわけでトータルで見れば、Disc 1は90点、Disc 2&3は60点といったところでしょうか。うーん、大阪公演でこんなぽかをやらかさなければ完璧な名盤になっていただろうに・・・。
とはいえ、プレスCDであることはもちろん、箱根アフロディーテのパンフレットや会場の地図等が縮小で付録として入っていたり、箱根公演の編集がとにかく見事なので買う価値は大いにあると思われます。大阪公演はたった最近リリースされたSigma盤の最新版がおそらく現状ベストと思われますのでピッチ気になる人はそっち買ってください笑

というわけで部分的名盤?の『First Time In Japan』のご紹介でした!!


2014年3月1日土曜日

The Final Wall In London 1981 SOURCE #5

どうも!久々になりますが、メイン記事?のブートレビューをしましょう。


・「The Final Wall In London 1981 SOURCE #5」


「The Final Wall In London 1981 SOURCE #5」  2CD  録音:AUD/A+

Disc 1
1, Pre-show Announcement
2, Introduction
3, In The Flesh
4, The Thin Ice
5, Another Brick In The Wall Part Ⅰ
6, The Happiest Days Of Our Lives
7, Another Brick In The Wall Part Ⅱ
8, Mother
9, Goodbye Blue Sky
10, Empty Spaces
11, What Shall We Do Now
12, Young Lust
13, One Of My Turns
14, Don't Leave Me Now
15, Another Brick In The Wall Part Ⅲ
16, The Last Few Bricks
17, Goodbye Cruel World

Disc 2
1, Hey You
2, Is There Anybody Out There
3, Nobody Home
4, Vera
5, Bring The Boys Back Home
6, Comfortably Numb
7, The Show Must Go On
8, MC Introduction
9, In The Flesh
10, Run Like Hell
11, Waiting For The Worms
12, Stop
13, The Trial
14, Outside The Wall


リリースされたのは2013年頭くらいだったでしょうか。まず、このブートのおすすめポイントをいかに箇条書きにまとめたいと思います。

①Roger WatersのPink Floyd在籍時最後の公演(2005年の一夜限りの再結成Liveは除く)
②オーディエンス録音だが、恐ろしく音が良い。ブート初心者からマニアまで全員に勧められるレベル。
③演奏の質とテンションがかなり高い。
④ライブ開始前にロジャー本人によるアナウンスが収録されている

①は文字通りなのでいいとして、②について。これすんごいですよ。1980~81年のThe Wallツアーの全公演の中でもトップクラスの音質です。フロイドの全キャリア含んでも同じく音質はトップクラスでしょう。演奏の迫力があり、かつオーディエンスの歓声との音量バランスもいい感じです。
③に関してはこのブート一番のおすすめポイントだと個人的に思ってます。The Wallツアーってオフィシャルから「Is There Anybody Out There? The Wall Live 1980-1981」というライブ盤が出てるんでこんな今回のブートなんていらないんじゃないんかって思われるかもしれませんが、違うんですよ!実はこのオフィシャルライブ盤、タイトルにある通り、80~81年のツアーの公演の寄せ集め(繋ぎ目はないように綺麗に処理されています)なんですね。しかも音のバランスが綺麗すぎて、演奏の迫力がライブ盤にしては足りないんですよね。歓声も小さめですし。まるでスタジオ盤みたい。その一方で今回のブートは演奏のテンションがすごいんです。一曲目(トラック割り上はDisc 1の3曲目)のIn The Fleshのイントロのキーボードの迫力ってこんなにあったんだ!ってびっくりです。ギルモアのギターもかなり練られてパワーが有りますね。オフィシャルライブ盤とは音の太さが違います。リック・ライトもThe Wall製作時にロジャーからクビにされてサポートメンバーに格下げされ、フロイドに愛想を尽かしつつあったと言われていますが、このライブではかなり弾きまくっててノッてますね。Another Brick In The Wall Part Ⅱの後半にあるキーボードソロもオフィシャルライブ盤収録のやつよりアレンジをさらに効かせて弾いてますし、Young Lustのピアノもかなりノリノリです。やっぱりこのライブでのバンド全体の演奏の質が高いってのは、The Wallツアーの各ライブで演奏をどんどん磨いていった集大成ってのがあるでしょうね。ロジャーもいつも以上に役にのめり込んでる気がします。
④の部分は、このブートの大きなセールスポイントのひとつなんですが、ライブ開始前にロジャー本人から開始が10分ほど遅れることをアナウンスする30秒弱のMCが収録されています。演奏には直接関係ありませんが、ツアー全体で見てもこういうのはレアなドキュメントといえるでしょう。ちなみにこれ、後述するブートタイトルには収録されてません。大きなアドバンテージです。


とまぁほめちぎってきましたが、マイナスポイントもいくつか。

①ブートタイトルからもわかるように、同公演5つ目の音源であるため、もう既発タイトルで音が良いものを持っている人にとってはあんま魅力的ではないかも・・・。
②上記の理由により、あんまり売れないんじゃないかと業者に判断されたせいなのか、プレスCDではなくCD-R

①について。そうなんです。これブートタイトルにもあるように同公演5つ目の発掘音源。しかもその中でも高音質とされる「Source#3」と呼ばれる音源と音の傾向と音質が似ているんですね。どっちを高音質と捉えるかは人によりますが。業者の宣伝文によると、同じ人物、もしくは違う人物が隣同士の席でそれぞれ録音を行ったのではないかと書いてありますが、マジでそうなんじゃないかというほどです。そのため、そのSource#3の音源を持っている方(ブートではSireneレーベルからプレスCDで、「The Last Few Bricks」というタイトルでリリースされています)は、全部揃えなきゃ気がすまないって場合以外、必ずしも買う必要がないかもしれません笑
②についても、①が理由になっていますが、あんまり需要がないとブート業者が判断したのか、製造が安価なCD-Rでのリリースになっています。「The Last Few Bricks」がプレスだっただけに惜しい点ですね。


とはいえ、上述したようにロジャーのアナウンスは「The Last Few Bricks」には収録されていませんし、今回ご紹介するタイトルが全く負けているわけではありません。音質の勝負で言えば互角以上ですし。CD-Rではあるものの、数あるフロイドのブートの名盤の一つに数えられるといえるでしょう。オススメ!!!


2013年5月7日火曜日

The Gunner's Dream

先月4月末に驚きの音源が発掘されました。それはPink Floydを脱退したRoger Watersが、あのEric Claptonをギターに迎えて制作したソロアルバム『ヒッチハイクの賛否両論』のツアーのライブ音源で、1984年7月26日のアメリカはシカゴ公演をSBD音源で完全に収録したものになります。1984年のRoger Watersのソロツアーは、今までAUD録音の音源はいくつも存在していたのですが、SBD音源は今回が初めての登場になるのではと思われます。また、クラプトンがツアーに帯同していたのは1984年までで、翌1985年からの公演については、SBD音源は存在していたものの、クラプトンが参加していないので、今回の音源の登場の重要性がよりお分かりいただけるかと思います笑

当然のごとく、大手ブートレーベルからこの音源が次々と発売されていきました。自分もその中の一つを購入しましたので今日はそのレビューでもしてみたいと思います。



「The Gunner's Dream」  2CD  録音:SBD/A+

Disc 1
1, Intro.
2, Set The Controls For The Heart Of The Sun
3, Money
4, If
5, Welcome To The Machine
6, Have A Cigar
7, Wish You Were Here
8, Pigs On The Wing
9, In The Flesh
10, Nobody Home
11, Hey You
12, The Gunner's Dream

Disc 2
1, 4:30 AM (Apparently They Were Travelling Abroad)
2, 4:33 AM (Running Shoes)
3, 4:37 AM (Arabs With Knives And West German Skies)
4, 4:39 AM (For The First Time Today Part 2)
5, 4:41 AM (Sexual Revolution)
6, 4:47 AM (The Remains Of Our Love)
7, 4:50 AM (Go Fishing)
8, 4:56 AM (For The First Time Today Part 1)
9, 4:58 AM (Dunroamin, Duncarin, Dunlivin)
10, 5:01 AM (The Pros And Cons Of Hitch Hiking)
11, 5:06 AM (Every Strangers Eyes)
12, 5:11 AM (The Moment Of Clarity)
13, Band Introductions
14, Brain Damage
15, Eclipse


僕が購入したのは西新宿のLHで、フロイド専門レーベルであるSigmaレーベルがリリースした『The Gunner's Dream』というタイトルです。まずはその業者の宣伝文から↓。

「ロジャー・ウォーターズがソロとして初めて実施した1984年のツアーから、遂にステレオ・サウンドボードソースが流出しました!ピンク・フロイドの頭脳 ロジャー・ウォーターズの初ソロ・ツアーと言えば、そのプロモート対象となったソロ・アルバム『The Pros And Cons Of Hitch Hiking』同様、友人であるエリック・クラプトンが全面参加したことで当時大きな話題を提供しました。当店でもこのツアーの高音質ステレオ・オーディエンスタイトルをいくつもリリースし、好評を博してまいりました。本ツアーで聴かれたクラプトンのプレイは、全公演で時には主役のロジャーを食ってしまうほどのインパクトを与えた素晴らしいものでしたので、クラプトンマニアにも今なお本ツアーの人気は高い状況です。このたび、突如ネット上にこのツアーから 7月26日のシカゴ公演のステレオ・サウンドボードの完全収録ソースがアップされました。関係者・スタッフからの流出としか思えないものですが、それを逸早くプレスCDでリリースします!さらに本盤には、独自のプロ級マスタリングが施されていることが大きなアドヴァンテージとなっています。ネット上のマスターは元々高音質ながら、若干中音域寄りの音でしたので、中音域を少し落とし、高音域を僅かに上げるマスタリングを施すことによってクリアさが増し、ボー カルが前面に押し出されて各楽器の分離が良くなりました。特にドラムのタムとスネアの音にメリハリがついていることがお判りいただけるでしょう。オフィシャル盤としてリリースされても不思議ではない、極上のサウンドクオリティを獲得しています。ネット音源そのままでは味わえない、当店独自のマスタリング によるグレードアップ盤は、是非とも音に厳しいマニアの方にこそ聴いていただきたいものです。また、マニアならずとも、こよなくピンク・フロイド、ロジャー・ウォータース、エリック・クラプトンの音楽を愛するファンの方々にも聴いていただければきっとご満足いただける内容になっています。このツアーは 第一部がフロイド・ナンバーのオンパレード、第二部が『The Pros And Cons Of Hitch Hiking』の完全再現となっていました。そしてアンコールには、あの『狂気』からのBrain Damage / Eclipseで大団円を迎えるという構成でした。初めて聴くサウンドボードの本盤では、大編成のバックバンドの楽器の音ひとつ一つが粒立ち、ステレオ感の拡がりとともに、この壮大なスケールのパフォーマンスが余すところなく捉えられています。ソロ、オブリガート、スライド・プレイと、ステージ全編におい て多彩な活躍でサポートするクラプトンの演奏の中でも珍しいのは、Wish You Were Hereでローランドのギター・シンセサイザーを使用していたことでしょう。彼はこれに触発されて、翌年の「ビハインド・ザ・サン・ツアー」での Never Make You Cryでもこの楽器、このトーンを流用しました。バックバンドのメンバーは、元キング・クリムゾンのメル・コリンズ、名ドラマー、アンディ・ニューマーク、クィーヴァー、レイジー・レイサーなど古参のブリティッシュ・ロックバンドに在籍した経歴を持つギタリスト、ティム・レンウィックなどを含む実力派の 人たちで固められていました。会場の盛り上がりもピークに達しており、オープニングナンバー終了後には、ロジャーが「No more fireworks please.(花火はやめてくれるかな。)」とアナウンスしているほどです。徹底したリハーサルとメンバーの技量による安定感溢れる演奏をバックに、ロジャーが自分の実力をフルに発揮した伝説のツアーを最高の音質で聴ける本盤は、全フロイドファン、クラプトンファン必携のタイトルです。限定プレスCDゆえ、数に限りがございますので、お早めのオーダーをお願いします。」


 まず音質ですが、宣伝文にある通り、流出ものとは思えない素晴らしい高音質SBD音源です。流出もののライン音源にありがちな、オーディエンスの歓声が小さくて演奏の音もこもりがち、ということは一切ありません。さすがに演奏中の歓声は小さめですが、曲間の盛り上がりは凄まじいです。また、各楽器やボーカルの出力レベルもクリアで迫力があります。曲中に流れるSE(サウンド・エフェクト)が左右に行き来する具合もばっちり捉えられていますし、ブラスやドラム、キーボード、女性コーラスなども音圧十分と言えます。ここまで完璧と言っていい音のバランスから察すると、業者の宣伝文にある通り、本当に内部関係者から流出したものかもしれませんね。

バンドの演奏も素晴らしいです。ライブ構成は、大きく分けて3つの部から構成されています。まず第一部でPink Floyd時代の曲を演奏し、その後20分の休憩を挟んだ後、第二部でソロアルバム『ヒッチハイクの賛否両論』の全曲再現ライブが行われます。そしてその後アンコールで再びPink Floydの曲から、名盤『狂気』に収録されている「Brain Damage」と「Eclipse」の2曲を演奏してライブを〆るといった流れです。
まずあのクラプトンがPink Floydの曲を弾いていること自体が貴重ですが、きちんと自分のものにしてみせています。Ifの曲中で聴かれる彼のアコギソロはソロ途中でオーディエンスの大歓声が上がるほど、素晴らしいプレイです。このライブ最初のハイライトと言って良いでしょうね。また、Wish You Were Hereでは、曲中に彼のギターシンセサイザーを使用したソロがあり、そのために曲の構成を原曲と変えています。あれだけ自分の曲に執拗なこだわりを見せるロジャーが、構成を変更してアレンジを施させているのですから、これはなかなか面白いドキュメントです。また同曲では、イントロと曲中にPink Floydの曲「Paranoid Eyes」のイントロを彷彿とさせるピアノフレーズが付け加えられているのも興味深いポイントでしょう。

クラプトンがフィーチャーされがちですが、やっぱりこのツアーはRoger Watersのソロツアー。主役をきちんとはっています。フロイド時代では考えられなかったようなテンションの高さです。ちょっと怖いくらい笑
Ifの演奏前には、「次の曲はとても・・・、とても静かな曲なんだ」と静かに語りながら演奏を始めます。またIn The Fleshでは、いつも以上に狂気じみたハイテンションキャラを炸裂させ、曲前に「黙れ!!!」とオーディエンスに叫んでいます。歌詞のキャラクターを演じるという意味でかなり役に入ってますね。第二部の『ヒッチハイクの賛否両論』でも、過度気味な歌唱表現がいかにも彼らしいです。まるでささやくような歌い方からスクリームのような甲高い叫び声まで、気持ち悪さと迫力がいつもより2割増です笑
そしてベースのプレイもフロイド時代よりノってますね。In The Fleshなどではフロイド時代にはやらなかった、ベースのトレモロピッキングをしたりしていてご機嫌です。

第二部の『ヒッチハイクの賛否両論』全曲再現演奏については、アルバム制作にクラプトンが参加していたことから彼も慣れていたのか、全体的に第一部よりもさらに引き締まった演奏を聴く事が出来ます。ロジャーのボーカルと女性コーラスが紡ぐ旋律に、クラプトンのブルージーなギターと、King Crimsonにも所属していたメル・コリンズのサックスが綺麗に入り込んできます。「4:33 AM (Running Shoes)」、「4:50 AM (Go Fishing)」、「5:01 AM (The Pros And Cons Of Hitch Hiking)」などは特に聴きごたえがあります。歴代のフロイドのアルバムと比べて酷評されがちなこのアルバムですが、歴史的名盤とまでは行かなくとも十分良作だと自分は思うんですがね・・・。

アンコールの「Brain Damage」と「Eclipse」の2曲は感動の大団円です。会場の盛り上がりもピークに達しています。サウンドも原曲に近い音作りで、SEもばっちり効いてます。ロジャーも曲中で不気味に笑ったりと愛嬌たっぷり?です笑
素晴らしい〆と言えるでしょう。演奏終了後、クラプトンがロジャーの名を紹介してライブは終了します。

なお、Pigs On The WingとIn The Fleshの曲間にカットがあるようですが、聴く分にはなんの問題もありません。またNobody Homeの40秒過ぎに一瞬ノイズが乗ります。欠点らしい欠点はこのくらいでしょうか。


そして冒頭で述べたようにこの音源は複数のブートレーベルがリリースしています。最初に発売したのは、西新宿BFでおなじみ、クラプトン専門レーベルであるMid Valley。こちらは6800円と割高ですが、スリップケース付きの厚型プラケースにプレスのピクチャーディスクでカードが2枚付いているようです。もうひとつはHighlandレーベル。こちらはプログレ系のバンドを中心にリリースしているレーベルですが、CD-Rでのリリースです。基本的にこっちは無視してしまって良いでしょう。

ちなみに自分が今回購入したSigmaレーベルの本タイトルは、ナンバリング入りステッカー付のプレスCDで3800円でした。しかもおまけとして、同ツアーにクラプトンが参加した最後の公演である、1984年7月31日のカナダはケベック公演を業務用のタイムカウンターが入った状態でプロショット収録したDVD-Rと、2004年のスマトラ沖地震のためのチャリティー番組で、ロジャーとクラプトンが共演して「Wish You Were Here」を演奏した際の番組リハーサルを収録したDVD-Rがもう1枚付いてきました。ケベック公演の画質はお世辞にも良いとは言い難いですが、このツアーのプロショット自体が他に存在しないと思われるので、30分ちょっとの収録とはいえ貴重です。『ヒッチハイクの賛否両論』の曲では、演奏に合わせてバックスクリーンに様々なアニメーションが投影される様子も確認できます。そして、2004年のチャリティー番組のリハーサルを収録したもう1枚のボーナスDVDは、冒頭で所々音声のみの収録になっているところが少しありますが、基本的には良好な画質と音質で、途中で演奏を辞めてしまったテイクも含めて、計5回ほど演奏が試みられている様子がプロショットで捉えられています。中にはイントロのワンフレーズだけでロジャーが演奏を止めてしまったりするテイクもあり、寡黙に引き続けるクラプトンとの対比が印象的です。またこの二人、リハ中ほとんど口を利いていないのですが、最後の方でノってきたのか、ちょっとジャムっぽいことを一瞬やろうとしたりしていて、よく見ているとなかなか面白いですよ。

というわけで、限定生産ではあるものの、より安価なのに同じくプレスCDで、しかもおまけも充実しているので、もしSigmaとMid Valleyどっちかで迷ったらSigmaレーベルの方をお勧めしておきます。ジャケもよりセンスがあるような気もしますし。とはいえ、どちらも大手なブートレーベルなので、Mid Valley版でも買って失敗したと思うことはないかと。フロイドファン、クラプトンファンともにおすすめですよ!^^


 「Lunatic Rave」(Mid Valley版のジャケです)


2013年4月14日日曜日

A VENEZIA

本当にお久しぶりです。春休みも色々と忙しく、ブログ更新できてませんでした・・・。ごめんなさい・・・汗
というわけで再開記事の一発目はおなじみPink Floydの映像もので攻めてみようかと思います。


「A VENEZIA」  1DVD-R  画質:PRO/A

1, Pre Concert
2, Jingle
3, Shine On You Crazy Diamond
4, Learning To Fly
5, Yet Another Movie
6, Round And Around
7, Sorrow
8, The Dogs Of War
9, On The Turning Away
10, Time
11, The Great Gig In The Sky
12, Wish You Were Here
13, Money
14, Another Brick In The Wall Part Ⅱ
15, Comfortably Numb
16, Run Like Hell
17, Credit(以下ボーナス映像)
18, German Tour 1988
19, Live In Moscow 3-7 June 1989 (from Rapido, French TV)


前回のこちらの記事でもご紹介したように、1985年にベースのRoger Watersが脱退し、他のメンバーと世界を股にかけた大裁判を行います。世界中が注目したその裁判は、金銭面や他いくつかの条件はあるものの、David Gilmourを中心とした、残りのメンバーによる新生Pink Floydを認める結果となりました。そして1987年、新作『A Momentary Lapse Of Reason(邦題:「鬱」)』を発表。かつてない規模での大々的な世界ツアーによってその復活を印象づけました。今回ご紹介するタイトルは、その『A Momentary Lapse Of Reason』ツアーから、1989年7月15日のヴェネチア公演を、イタリア国営テレビ局であるRai Unoが中継放送した番組から収録したブートになります。まずブート業者の宣伝文句をどうぞ↓

『1989年7月15日のイタリアはベニス公演を最長・最高のクオリティで収録したファン絶対必携映像がボーナスディスクで登場。テレビ放送マスターを業務用ユーマティックテープで保存していたものをダイレクトにデジタル化したとされる、ファンの間で話題騒然となった驚異のアップグレード版(しかもステレオ!!)。現在に至るまで、本テイク以上の品質映像は出現していません。コンサート開始前の特番を15分完璧に収録しており、これだけでも驚かされます。 ライブ前の会場の様子から、画面は一気に現地テレビ局の「RAI」へ。ビデオ時代から同内容のライブ映像を見続けたファンにとっては、その直後の 「Pink Floyd In Venice」の文字の鮮明さ、続くクレジットのキレイさ、そしてステージライトのクリアーさに大きな衝撃を覚えることでしょう。これまで滲んでしまって いた赤色ですら、非常に鮮明に出力されます。メンバーのアップ映像は非常に美しく、「A Momentary Lapse Of Reason」以降の再結成フロイドに否定的なファンですら、その凄まじいまでの画面クオリティに思わず見ってしまうことでしょう。顔や手のアップの肌の 色の出色、更にあの円形のライトの美しさは別格でこれが本当に1989年のビデオ映像であることが信じられない程です。更に素晴らしい事に音声は完璧なス テレオで収録されているのです。インターネットを経由して登場したものですが製作者が「ハーヴェステッド版よりクリアー」と豪語されているとおりの、まさ に常識破りの一枚であり、当時のテレビ放送ですら、ここまでクリアー出は無かったのではないかと思えるほどです。メインは108分の最長収録で、ラストに はボーナス映像として、1988年のドイツツアーのテレビスペシャル(8分)と1989年6月に行われたロシアツアーをレポートしたフランスのテレビ番組 (1分)がそれぞれ高画質で追加収録されています。「こんなに凄いものがまだまだあるんだなぁ」と誰しもが感がいの思いで見入ってしまう驚愕のハイエス ト・クオリティ映像。出来るだけたくさんの人に見て頂きたいという思いを込めて、1989年ベニス公演のプロショット映像の究極版。最高音質盤「THE GREAT GIG IN THE BUDOKAN」を映像から補完する意味で最高のセット企画と言えるのではないでしょうか。オリジナル・メニュー付。』


古くからある定番映像ですが、業者の謳い文句通り、画質と音質は過去最高レベルのクオリティです。さすがに最近のデジタル放送レベルの画質ではないですが、1989年という年代を考えたら十分に高画質です。また、いくつかの曲が放送されていないようなので、完全収録ではなさそうですが、Pink Floydはプロショット映像が少ないバンドなので、十分満足できるでしょう。そしてなによりヴェネツィアという、ある意味ライブをするには特殊な場所に巨大なステージが設営され、当時最新鋭の照明機材と映像スクリーンが設置されている様が圧巻です。メンバーの演奏レベルも良い感じで、縦横無尽に飛び交うレーザーとまぶしいくらいの照明、何メートルあるか分からないほどの超巨大な円形スクリーンに映し出される映像がPink Floydのライブをより一層素晴らしいものにしています。常に当時の最新鋭の技術や機材をステージに持ち込むその姿勢は、ロジャー在籍時からずっと貫かれていましたが、まさにそれを体現したライブと言えるでしょう。Pink Floydのライブは「音と光の洪水」と表現される事がありますが、言い得て妙です。
また、オーディエンスの様も圧巻です。ヴェネチアの海にオーディエンスが乗ったゴンドラがびっしりと停まってライブを眺めています。サン・マルコ広場もとにかく人、人、人・・・。なんと30万人もの人が会場に集まったようです。
後日談ですが、当時のヴェネチア市長はこんなに多くの人がライブを見に来るとは思っていなかったらしく、トイレや宿泊施設の数がパンクして大混乱に陥り、後日辞職させられたようです。


ロジャーが脱退した事で、今までバンドが持っていた独特の「毒」は抜けてしまいましたが、Pink Floydという巨体を過去のものとする事なく、再びコントロールしてみせた意味で、この『A Momentary Lapse OF Reason』ツアーは重要だと考えられます。そしてこの次に発表される、現時点でのPink Floydのラストアルバム『Division Bell(邦題:「対」)』の世界ツアーで、ステージの規模はさらに巨大化していくことになります・・・。


このブートの唯一の欠点といえば、DVD-Rであるということくらいでしょう。ライブ開始前の特番や本編終了後のボーナス映像も共に良好な画質と音質です。演奏内容・画質・音質と三拍子そろった大満足なブートでございました。当日の写真をネットで見つけたので貼っておきます。見にくいかもしれませんが、すんごい人の数ですね・・・笑



2013年2月23日土曜日

Another Lapse In Japan

ふぅ〜・・・。本日のゼミの合宿が一息つきました笑
とっても充実した一週間でした^^

というわけで今回は先日閉店&移転したBTRの50%OFFセールで購入したPink Floydのブートをご紹介。



「Another Lapse In Japan」  2CD  録音:AUD/A+

Disc 1
1, Shine On You Crazy Diamond
2, Signs Of Life
3, Learning To Fly
4, Yet Another Movie
5, A New Machine Part 1
6, Terminal Frost
7, A New Machine Part 2
8, Sorrow
9, The Dogs Of War
10, On The Turning Away
11, One Of These Days
12, Time

Disc 2
1, The Great Gig In The Sky
2, Wish You Were Here
3, Welcome To The Machine
4, Us And Them
5, Money
6, Another Brick In The Wall (Part2)
7, Comfortably Numb
8, One Slip
9, Run Like Hell


 Pink Floydは、1973年の『狂気』、1975年の『炎〜あなたがここにいてほしい』、1977年の『アニマルズ』、1979年の『The Wall』という世界的大ヒット作を連発していく過程において、徐々にバンド内での主導権がRoger Watersに移っていきます。1983年に発表した『Final Cut』は、もはやPink Floydのアルバムというよりかは実質ロジャーのソロ作品と化していました。そして1985年にロジャーは「バンドは創造性を使い切った」という声明を出し、バンドを脱退。メンバーとの関係はどうしようもないところまで悪化していました。David Gilmourを中心とした残りのメンバーはバンドの活動継続を決めますが、これに脱退したロジャーが激怒。世界を股にかけた大裁判が始まります。結果的に金銭面での支払いなど条件はついたものの、バンドはギルモアを中心とした新生Pink Floydとして生まれ変わりました。
 そして1987年、新作『A Momentary Lapse Of Reason(邦題:「鬱」)』を発表。翌年には1972年以来となる3度目の来日公演が実現しました。今回ご紹介するこのブートはその来日公演から1公演目3/2の日本武道館公演をオーディエンス録音で収録したものです。


まず一聴して思うのは、そのサウンドの分厚さ。ロジャー在籍時のフロイドとはステージに居る人数からして違います笑
11人もステージに居たようで、女性コーラスはもちろんのこと、SEやキーボードなどとにかく音の情報量がものすごいです。一人メンバーが変わっただけでバンドってこんなにも音が派手になるものかとwww
演奏の質も良いと思います。セトリを見ていただければ分かると思うのですが、Shine On You Crazy Diamondでライブが幕を開けると、当時のニューアルバム『A Momentary Lapse Of Reason』の曲を一気に演奏し、15分の休憩後(On The Turning Away演奏後)、歴代フロイド人気ナンバーを演奏しています。ニューアルバムからの曲はSEがこれまで以上に随所にちりばめられて不思議な感じがしますね。また、これはCDブートなので直接感じる事は出来ないのですが、レーザー光線やライト、映像などによる視覚的演出も相当に凄かったらしく、随所にオーディエンスの盛り上がりを聴く事が出来ます。


そしてなにより音質が良い!!同じ日を収録した『The Great Gig In The Budokan』がLighthouseから1月にリリースされてており、そちらとの比較はできていませんが、こちらのブートでも確実に満足できる音質です。今回ご紹介しているブートがリリースされたのは昨年の12月だそうですから、もしかしたらリリース時期的に同じ音源を使っている可能性もありますね。ライブ冒頭のオーディエンスが割と静かなのが気になりますが(ギルモアもLearning To Fly演奏後のMCでそのことに触れてますww)、その後はやっぱり盛り上がってますね笑
低音から高音まで綺麗に収録されており、かつオーディエンスの歓声も鑑賞に邪魔にならないレベルで適度に入っているので、非常にバランスが良いです。


ただ、唯一気になった欠点が一つ。それはディスクの区切り方。上にも書いたようにOn The Turning Awayが演奏された後に15分間の休憩が取られ、その後第2部が始まるのですが、その区切りがDisc 1に来てしまっています(休憩時間の模様はカットされています)。そのため、第2部の流れがDisc 2との切り替わりの関係上ちょっと悪いです。CDの収録時間を節約するためにこうしたのでしょうが、思い切って3枚組にしてくれた方が親切ではあったかなという感じがします。


とはいえ、欠点らしい欠点と言えばこれくらい。プレスCDは当然の事、Godfatherレーベル特有の紙ジャケ仕様で、特典としてブックレットと当時のポスターのミニチュア版がついてくるのも嬉しい限りです。ロジャー脱退後のフロイドを知る意味でも、現在に至るまで最後の来日公演となっているツアーを疑似体験する意味でもこのブートは非常にお得だと言えます。上に書いたLighthouseのブートはこの翌日の公演も収録した大作で、作りが良い分お値段も張る(7800円だったような)ので、手始めに1988年の来日公演を聞いてみたいという人にはGodfatherレーベルの方をお勧めしておきます。値段も3000円ちょっとで買う事が出来ます(自分はBTRの閉店&移転の50%OFFセールで千数百円で購入する事が出来ました笑)。高音質ブートとして必聴!!!!! 


2012年9月14日金曜日

Rise & Shine

今日は再びPink Floydのブートでもいってみましょう。先日なかなか面白いブツを手に入れましたんで。


「Rise & Shine」  2CD-R  録音:AUD/A

Disc 1
1, Alan's Psychedelic Breakfast
2, The Embryo
3, Fat Old Sun
4, Careful With That Axe, Eugene

Disc 2
1, Set The Controls For The Heart Of The Sun
2, A Saucerful Of Secrets
3, Atom Heart Mother
4, Atom Heart Mother (Reprise)


このブートは、アルバム「Atom Heart Mother」のために実施されたツアーから、1970年12月22日に行われたヨークシャーはシェフィールド公演を収録したものになります。元々は別のフロイドのブートにボーナスディスクとしてついていたタイトルですが、自分はこれを単体で地元の中古CD Shopで見つけました。

この公演は、12月の本国英国ツアーの最終日にあたるライブであり、かつAtom Heart Mother(原子心母)がオーケストラ付きで演奏された数少ないライブの一つでもあるので、それだけでもなかなか聴く価値がある音源なのですが、それ以上にこの音源が絶対的な魅力を持っているのは、なんといってもAlan's Psychedelic Breakfastがプレイされていることでしょう。アルバム「Atom Heart Mother」のB面に収録されているこの曲ですが、ライブで演奏された事自体がどうやらこのライブだけのようで、激レアな音源と言えます。
セットリストの一曲目にありながら30分近い演奏時間に及ぶこの曲は、出だしは非常にブルージーな感じでスタートします。そして、数分経った頃からオーディエンスが一斉に笑い始める箇所が何回も出てきます。これ、実はステージ上でなんと目玉焼きを焼いてみせるという前衛的というかかなり変わったパフォーマンスをしていたようです。たしかに曲中のSEに混じって楽器らしからぬ音もステージからちらほら聴こえてきますww
この実験的な姿勢は、当時のPink Floydのスタイルを表しているようで非常に興味深いです。


ちなみにドキュメントとして興味深い箇所がもう一カ所。それはA Saucerful Of Secretsです。18分過ぎまでは順調な演奏を見せているのですが、18:20あたりで急に電源が落ちてしまい、ドラムしか聴こえなくなるというトラブルに見舞われます。演奏は中断。観客は一瞬曲が終わったものと勘違いをして拍手をしています。すると、1分ほど経った頃から、まずリックのピアノが復活したようで、伴奏を弾き始めます。そしてさらに30秒ほど経つと彼のハモンドオルガンも聴こえてくるようになり、その後にロジャーのベースとギルモアのギターも復活。曲に無事戻っていく一部始終を聴く事が出来ます。
Pink Floydのような長尺の曲をやるバンドにとって、このようなトラブルは曲を再開するにしてもどこからどのように始めるかという問題もあったりしてかなり困ると思うのですが、この日は案外あっさりと再開していますねw
ちなみに同様の電源トラブルによる演奏中断は、同年10月17日のカナダはペッパーランド・オーデトリアム公演でも発生しており、その日は、Astronomy Domineをなんと4回もやり直しています。

加えて、上述のオケ付きの「原子心母」では、33分に渡る濃密な演奏を聴く事が出来ます。演奏のクオリティも高く、オケや各種SEとの絡みも円熟の極みといったところでしょうか。演奏終了後、オーディエンスの割れんばかりの大拍手に応えて、ギルモアのスライドギターから始まる同曲のコーダ部分を3分ほどもう一度演奏するという、他では見られないであろうサービスっぷりまで聴く事が出来ます笑


言い遅れましたが、最後にこのブートの肝心の音質について。モノラル気味で、昔の録音独特のサーッというノイズが全般的に乗ってはいますが、ステージに近いところで録音された為か、音割れもなく、非常に聴きやすいオーディエンス録音です。1970年のオーディエンス録音としたら上々の音質と言えると思います。ボーナスディスク扱いではありますが、これだけ単体で売り出してもフロイドファンは十分買う価値のある音源でしょう。


2012年4月27日金曜日

Pink Millard

ちょっと日が空いてしまいました。申し訳ないです。ということで、これまた良いブツが手に入ったので、今回はPink Floydのブートを取り上げてみたいと思います。これでフロイドのブートをご紹介するのは早くも6回目になりますね。1975年4月26日のロサンゼルス公演を収録した「Pink Millard」というタイトルでございます。

「Pink Millard」  2CD  録音:AUD/S


Disc 1
1, Intro.
2, Raving And Drooling
3, You Gotta Be Crazy
4, Shine On You Crazy Diamond Part 1-5
5, Have A Cigar
6, Shine On You Crazy Diamond Part 6-9

 Disc 2
1, Speak To Me
2, Breathe
3, On The Run
4, Time
5, Breathe Reprise
6, The Great Gig In The Sky
7, Money
8, Us And Them
9, Any Colour You Like
10, Brain Damage
11, Eclipse
12, Echoes 

まず、このブートを作った業者(Sigmaレーベル)の説明文から↓

  「1975年第一次北米ツアーより5日連続で行われたロスアンゼルス・スポーツ・アリーナ公演の4日目、4月26 日のライブを超高音質オーディエンス録音で完全収録。「Pre-bootleg」と紹介された、近年新たに登場したマ イク・ミラードが録音したとされるマスターテープのDATコピーヴァージョンを収録。とにかくとてつもなく 音質が良い公演で昔からお馴染みのライブのマスターヴァージョンゆえに、ちょっとこれ以上はないような空 前絶後のサウンドで収録されています。若干のアナログノイズも含め、静かなところではアナログマスター特 有のヒスノイズも聴こえますが、とにかくこの1977年オークランドに匹敵する歴史期録音版を、鮮度を重視し たそのままの状態をディスク化してあります。(ただし、ピッチは完璧に補正済みです。)冒頭Raving And DroolingとYou Gotta Be Crazyにおける創造性に満ちた演奏と音楽的完成度は本当に素晴らしく、非公式音 源でありながら、全てのロック・ファンに聴いて頂きたいと切に感じる絶品のテイクを堪能できます。サウン ド・バランスもほぼ完璧で、4つの出音が有機的に絡み合い、独特のアンサンブルとグルーブをクリエイトし ていく様はまさに圧巻。 Shine On You Crazy Diamondの前半のお馴染みのギターノート4音がここまでド ラマチックに、そしてクリアーに収録されたテイクは他に無いでしょう。Have A Cigarを挟んで演奏されるこ の組曲は、その全てが至高の輝きに満ちており、特にギルモアのこの日のソロは呆気に取られるほどに凄いで す。後半の「狂気」も非常に安定した演奏が聴け、特にギルモアのギタープレイに関して「北米ツアー最高」 とマニア間でも評価されるこの日の演奏がここまで素晴らしいサウンドで録音されていたことは本当に感謝で す。Us And Themの5:01でテープチェンジのカットがありますがそれ以外は完璧に収録されています。冒頭3 分30秒のイントロパートからアンコールのEchoesまで、超高音質マスターサウンドで収録したハイ・グレー ドタイトルが200枚限定のプレスCDにてリリース決定です。」 


1975年のツアーは、第一部に後の「Animals」に収録される「Sheep」,「Dogs」の原曲をそれぞれ演奏し(当然ながら当時は未発表の新曲)、第二部にアルバム「炎」の代表曲を3曲、第三部にアルバム「狂気」の全曲完全再現、そしてアンコールに「Echoes」をプレイするというファンにはたまらないお腹いっぱいになれる豪華なセットリストで行われていました。

そして、このブートのタイトルにも表れているように、この日の公演は、マイク・ミラードという超凄腕のテーパーによって録音されたものが古くから知られています。上の業者の説明文にもあるように、その録音のマスターテープのコピーがこのブートに使われているようで、音質は、この日を収録した数ある既発ブートよりも上です。現時点ではこのタイトルが決定版でしょう(というよりマスターのコピーを使っているとされているので、これより上の音質を実現するのは、ほぼ難しいかと思います)。低音域から高音域まで完璧に捉えており、音が割れる事もありません。オーディエンスの歓声も耳障りでない程度にちょうど良いバランスで入っており、フロイドブートの頂点に君臨するのもうなずける話です。

肝心の演奏も素晴らしく、特に第二部の「Shine On You Crazy Diamond Part 1-5」、第三部の「狂気」完全再現ライブの部分は、パーフェクトと言える「お手本」のような演奏です。同じ1975年のツアーを超高音質オーディエンス録音で収録したブートで、これまた古くから有名なものに6月18日のボストン公演がありますが、それと比べてもはるかにロサンゼルス公演の方が出来が良いです。メンバーのノリが演奏にも表れているのが大きな違いと言えるでしょう。(ボストン公演は、メンバーがひたすら淡々と演奏している感じで、ノリが今ひとつなな印象を受けます)。曲と曲の間のMCでも珍しく饒舌です。
ただ、ラストのアンコールでの「Echoes」に関しては、そのノリのまま歌に突入していて、ハーモニーの部分がちょっと強引で荒いかな?とも感じますがww とはいえ、演奏の方は大きなミスもなく、ギルモアのギタープレイを中心に質の高いアンコールとなっていると思います。


 このように、何から何まで完璧と言えるタイトルなのですが、実は、つい先日廃盤となってしまったようで、今後の入手が一気に困難になってしまいました。この点だけは非常に残念です。しかし、全く別のブートレーベル(SHAKUNTALA)が最近になって同日のライブのブートを独自にリリースしたので、Sigmaレーベルの今回のタイトルにこだわらなければそちらでも良いかと思います。SHAKUNTALAレーベルの方の音源は未聴ですが、そちらも宣伝文句に「マイク・ミラードのテープからコピーしたファーストジェネレーションのソースを使用」と表記されていたので、後発のブートですし、よっぽどアホなブートメーカーでもない限り、音は「Pink Millard」に近いものだと思われます(ただし、SHAKUNTALAレーベルの方は、ジャケのセンスが最悪ですwww)。



というわけで、この日のライブは、別メーカーのブートを買ってでも聴くべき非常に豪華な演奏です。幸運な事に、良質な録音が数多く残されている1975年のツアーですが、やはりこの日の公演はその中でも別格と言えるでしょう。フロイドのブートは比較的高価なことが多いですが、十二分にその価値のある音源です。必聴!

2012年3月18日日曜日

BBC Archives

Pink Floydのブートを語る上で外せない超定番ブートというのがいくつか有るのですが、今回はその中でも1970年と71年のロンドンにおけるBBCライブを収録した「BBC Archives」というブートをご紹介します。


「BBC Archives」  2CD-R  録音:SBD/A+


Disc 1 (Live At Paris Cinema, London, July 16, 1970)
1, John Peel's Intro
2, Embryo
3, Fat Old Sun
4, Green Is the Colour
5, Careful with That Axe, Eugene
6, If
7, Atom Heart Mother

Disc 2 (Live At Paris Cinema, London, September 30, 1971)
1, Fat Old Sun
2, John Peel Announcement
3, One Of These Days
4, Embryo
5, Echoes
6, Blues


音質は、BBC音源という事で文句なしの超高音質サウンドボード音源。ちょっとリマスタリングをかければ普通に正規盤として売れるレベルの音質です。どちらの公演のセットリストも当時の彼らの代表曲ばかりなので、フロイドのブート初心者の方でも安心して買える選曲ですね。


2つの公演の音についてより細かく述べるとしましょう。
まずDisc 1の1970年の公演は、各楽器はかなりクリアーで、音の分離も良いものの、ほんの少しだけギルモアのギターが他の楽器に比べて小さめに収録されています。十分彼のギターは聴こえるのですが、気持ちもう少し大きめでも良かったかなぁと。逆にロジャーのベースとニックのドラムは少し手前に聴こえます。また、全ての音が重なると、シャリシャリした音が聴こえる箇所もたまにあります。そして「原子心母」の途中にはほんの一瞬だけノイズが入っているところがあります。
とはいえ、ここまで来ると粗探しレベルの細かさです。普通に鑑賞する分には、全く問題のない綺麗な音質なので大丈夫ですよ。

続いてDisc 2の1971年の公演について。
こちらは、Disc 1よりもさらに音の分離が良く、クリアーさでも勝っています。ヘッドホンで聴くと分かりやすいのですが、各楽器の音は、左にギター、中央にドラムとベース、右にキーボードという定位になっています。そのためリック・ライトのキーボードの細かい動きや音量を下げている演奏の箇所までしっかり聴く事が出来ます。ちなみに「Embryo」の1分経つ直前あたりでノイズが有ります。


では、肝心の演奏について。ぱっと聴いた限りだと、いつものライブでの彼らに比べてやや演奏がおとなしい印象を受けました。派手な事はそこまでせずに、堅実に演奏を進めている感じです。しかし、それでもリックのキーボードはかなり頑張ってる印象を受けました。
Disc 2の「One Of These Days」では、曲中最大のポイントであるニックの不気味なシャウトが入っていません。その代わり曲が終わった最後の部分にそれが入っています。この時期のの意図的なライブアレンジかどうかは分かりませんが、個人的にこの部分は正直マイナスポイントです。あの叫び声にたどり着くまでの不気味な感じとその後の開放されたかのような激しい演奏という対照的な2つの曲調がこの曲のミソなので。

とはいえ、このブートの最大の売りはDIsc 1の「原子心母」とDIsc 2の「Echoes」の2曲でしょう。「原子心母」は、スタジオ版と同じオーケストラ&合唱団付きのバージョン。4人の演奏にオケの分厚くも繊細な演奏が加わって、圧巻の出来になっています。まさに壮大(演奏時間25:05)。オケ&合唱団付きのバージョンの「原子心母」は、スタジオ版以外では、費用の関係上20回程度しか披露されていないようです。当然このバージョンでのライブ演奏は、ブートでしか聴けません。この貴重な演奏をBBC音源という超高音質で楽しめる訳ですから、これだけで元が取れるブートですww
さらに71年の方で披露されている「Echoes」は、超クリアな音質のおかげで、曲中での各自の役割が分かりやすいです。特にギルモアとリックがガンガン引っ張っていく演奏はたまりませんな。26分半もある演奏ですが、静と動の対比が素晴らしく、一瞬たりとも聞き逃せません。個人的にこの日の「Echoes」は、71年の数ある演奏の中でも一番好きです。オフィシャルライブDVD「Live At Pompeii」に収録されている同年の「Echoes」よりも好きですね。


というわけでこのライブ音源はあまりにも有名な為、複数のブートレーベルから何回もリリースされてきました。なので入手も簡単です。元が超高音質なので、基本的にはどのメーカーのタイトルでも安心して聴けると思います。オススメです!!!


追記:調べたところ、この音源疑似ステレオだそうです。つまり真にステレオで収録されたわけではないってことですね。しかし、違和感ゼロですし、むしろこっちのほうが聴きやすいかもです。別の盤では、モノラル盤もリリースされているようです。

2012年3月12日月曜日

THE NIGHT TURNS AROUND GOLD

えー、今回もPink Floydネタでございます。これまた定番と言われる良いブートを入手しましたのでww


「THE NIGHT TURNS AROUND GOLD」  2CD-R  録音:AUD/A+


DIsc 1
1, Careful With That Axe, Eugene
2, Fat Old Sun
3, Atom Heart Mother
4, The Embryo

Disc 2
1, Set The Controls For The Heart Of The Sun
2, Cymbaline
3, Blues


まずこのブートの最大の売りは、その驚異的な音質。以前同じ1971年のフロイドの高音質ブートとして、箱根公演のブートをご紹介した事が有りましたが、あれよりもダントツに音質は良いです。一聴しただけでは、オーディエンス録音ではなくサウンドボード音源と言われても分からないほどです。たまに音が少々右にずれたりするのでオーディエンス録音だと分かるのですが、ほとんどは音が綺麗にステレオにセパレートされていて、なおかつ各楽器の音量もバランス良く捉えています。まさに「完璧な音質」と言えますね。

さらに注目すべきポイントとして、この日はバンドの調子がかなり良く、演奏の質が同年の他のライブと比べても高いことが挙げられます。一曲目の「ユージン、斧に気をつけろ」からラストの「Blues」に至るまで、隙のない一体感ある演奏を見せてくれます。目玉曲「Atom Heart Mother」もバンドバージョンで演奏するのに慣れてきたおかげか、いつもよりかなりギルモアのインプロが冴えています。ここまでメンバーの息がぴったりあったライブも正直珍しいんじゃないでしょうか(この日は演奏曲にインスト曲が多いというのもその理由の一つかもしれません)?ww
聴いていて全く飽きない、ワクワクゾクゾクするような演奏が楽しめます。


欠点と言えば、録音テープのチェンジがThe Embryoの頭に行われているようで、「原子心母」からの繋がりが若干不自然になってしまっているという点と、プレスCDではなくCD-Rだ、ということくらいでしょうか。ジャケの印刷もそんなに酷い印刷ではありませんでした。
また、この年はライブで「Echoes」をラストに演奏している事が多いので、もしかしたら「Blues」でライブは終わっていなかったのかもしれません(このブートでは、「Blues」演奏終了後にオーディエンスの歓声が徐々にフェードアウトしながら収録が終わっています)。そこの真相まではちょっと分かりませんが、もしそうならば、素晴らしい音質でぜひともこの日の「Echoes」を聴いてみたいものです!


入手に関しては、あまり見ないので少々難しいかもしれませんが、このブート自体はそれほど高価ではないと思うので、1971年のライブ決定版としてご購入をオススメします!!!Atom Heart Mother
youtubeで発見したこの日の音源を貼っておくので、参考にしてみてください。
http://www.youtube.com/watch?v=BscvdRT3hmI

2012年2月23日木曜日

Welcome To The Machine

本日もフロイドネタです。ご了承下さいw
今回ご紹介するのは、1977年のアニマルズ・ツアーの中から5月9日に行われたオークランド公演を収録したブート「Welcome To The Machine」です。

「Welcome To The Machine」  プレス2CD  録音:AUD/A+


Disc1
1, Sheep
2, Pigs On The Wing Part 1
3, Dogs
4, Pigs On The Wing Part 2
5, Pigs (three Different Ones)
6, Shine On You Crazy Diamond Part 1-5

Disc2
1, Welcome To The Machine
2, Have A Cigar
3, Wish You Were Here
4, Shine On You Crazy Diamond Parts 6-9
5, Money
6, Us And Them
7, Careful With That Axe Eugene


構成としては、まずツアーの目玉である「アニマルズ」全収録曲の再現演奏(ただしアルバム収録順とは異なった曲順)、次に当時の一つ前のアルバムの「炎」全収録曲の再現演奏、そして最後にMoneyとUs And Themのような定番曲を追加で演奏する、というのがこの年のセトリの基本的な流れだったようです。場合によっては最後にプラス1曲演奏していた場合もあったようで、このオークランド公演の場合は「ユージン、斧に気をつけろ!」が演奏されていますね。

で、肝心のこのブートの中身なんですが、古くからフロイドブートの定番中の定番とされてきただけあって、所々にヒスノイズや軽い音飛びはあるものの、非常にクリアで聴き応えのある高音質オーディエンス録音です。各楽器の音の分離も綺麗ですし、オーディエンスの歓声もきちんと捉えており、盛り上がった会場の様子がとても良く分かります。

この日のライブの面白い点として、Have A Cigarの最後のアウトロでラジオニュースのようなSEが流れるシーンがあるのですが、この日はなんとThe Rolling StonesのYou Can't Always Get What You Wantのイントロが挿入されています!^^
また、同曲の途中でいきなりロジャーとギルモアの二人が歌いながら笑い始めてしまうという面白いハプニングも聴く事が出来ますw

そしてなにより良いのは、ライブ前半の「アニマルズ」の再現演奏!アルバム発売から数ヶ月経ち、演奏もこなれてきたせいか、非常に質の高い演奏を見せています。この日の「アニマルズ」は、このツアー屈指の出来と言っても過言ではないでしょうね。


しかし、一方で欠点も。前述のように「アニマルズ」の方の演奏は素晴らしいのですが、「炎」の方はボーカルの最中に笑い出してしまった点もそうですが、幾分リラックスしすぎている感が否めません。ボーカル二人のタイミングもずれてしまったり、精彩を欠いています。
また、「炎」の方の演奏になると細かい音飛びが多くなってきます。要所要所で断続的に細かい音飛びが発生するので、この時代のAUD録音に慣れていないと気になるかもしれません。


しかし、その後のラスト3曲での巻き返しはものすごく、特に「ユージン、斧に気をつけろ!」の迫るような演奏は、本当に素晴らしいです。「炎」でのグダグダっぷりが嘘のようですww

というわけで、「炎」の演奏がいまいちの感はあるものの、全体的には驚異的な音質で録音されていますし、「アニマルズ」の演奏に関しては一聴の価値有りです!プレスCDという点もポイント高いですね!
割と昔からある名盤ブートなため、今ではかなり安価に入手する事が可能です。入手難易度も高くないのでオススメです!!^^
最後にこの日の同音源をyoutubeで発見したので貼っておきます。参考にどうぞ。1977年のAUD録音とは思えない驚異的な音を聴いてみてくださいww
http://www.youtube.com/watch?v=YJp51wWQBG4

2012年2月22日水曜日

Echoes Of Japanese Meddle

えー今回は、今まで念願だったとあるライブのブートを紹介する事が出来ます。Pink Floydの伝説の1971年初来日公演、箱根アフロディーテ公演です!

「Echoes Of Japanese Meddle」  プレス1CD  録音:AUD/A+


1, Green Is The Colour
2, Careful With That Axe, Eugene
3, Echoes
4, Atom Heart Mother
5, Cymbaline


1971年という年代を考慮しても本当に高音質な音源で、彼らの記念すべき初来日公演がこのクオリティで録音されていた事はまさに奇跡と言えるでしょうね。初めに司会者の糸居五郎氏が"Ladies and gentlemen, this is Pink Floyd!!"という紹介をされているのですが、そこもバッチリ収録。

これだけの高音質を誇っているこのブートですが、欠点がいくつか。
まず、なぜか当日演奏された順番と収録順が異なっているという点です。以下に当日の正しいセットリストを記載しておきます。

1, Atom Heart Mother
2, Green Is The Colour
3, Careful With That Axe, Eugene
4, Echoes
5, Cymbaline
6, A Saucerful Of Secrets

このブートではそれぞれの曲の繋ぎ目のところを上手く編集してごまかしてありますが、さすがに分かりますww
なので、例えばさっき上に書いた糸居五郎氏の紹介の後にもGreen Is The Colourが始まる前に編集が加えられているのです。

また曲もいくつか欠落部分があるのが残念な点です。具体的にあげるとすれば、Echoesは曲中が短く編集されて約7分ほどしか収録されていませんw
そしてCymbalineも短く編集されてしまっていて、7分半ほどしか収録されていません。さらに↑の当日のセトリを見れば分かりますが、ラストのA Saucerful Of Secretsに関しては、丸々カットされて未収録です。


とはいえ、ここまでの高音質ですから、ぜひ完全収録版がいつの日か発掘されると良いですね。上に上げた欠点を除けば本当におすすめのブートです!

2012年2月16日木曜日

Cold Frontiers

はい、お久しぶりです。このブログでは初めて取り上げますが、今回はPink Floydのブートをご紹介します!
場所は1972年2月13日の札幌公演、中島スポーツセンターです。彼らにとっては1971年の伝説の初来日公演、箱根アフロディーテ公演に続いて2回目の来日公演であり、その最終日です。

まず収録曲↓

「Cold Frontiers」  1CD-R  録音:AUD/A+


1. Speak To Me ~ Breathe In The Air
2. The Travel Section
3. Time
4. The Mortality Sequence
5. Money
6. Us And Them
7. Dave's Scat
8. The Lunatic Song
9. Eclipse
10. Intermission
11. One Of These Days
12. Tuning
13. Careful With That Axe, Eugene


いやあ、豪華なセトリww
上から見て分かる大きな流れとしては、まず当時の新作であり名盤中の名盤「狂気」の全曲を完全演奏し、そしてその後に「One Of These Days」、「ユージン、斧に気をつけろ!」といった定番曲を演奏するという流れになっています。さらに当日は、ラストに「Echoes」が演奏されたようなので、本当に贅沢でお腹いっぱいになれるライブと言えるでしょうね(残念ながら、今回紹介するタイトルも含め、72年の札幌公演を収録したブートはどれもラストのEchoesが未収録です。元となった音源において録音中にテープの収録時間が切れてしまったか、もしくは警備員にばれたか・・・。真相は分かりませんが、完全収録版がいつかリリースされるのを願いたいところです)。


さてこのCold Frontiersというブート、CD-Rということもあり、コピーブートでしょう。元になったのはおそらくCold Frontという有名なプレスブート。というかこのブートを元に多数のコピーが作られており、結果的にどれも大体同じ音質でこの日の公演を聴く事が出来ます。そして、この音質が72年という年代を考慮しても本当に素晴らしい高音質AUD録音なんです!
会場に流れるSEはもちろんのこと、各楽器やボーカルが非常に鮮明に記録されています。それだけにEchoesが未収録なのは本当に惜しいですねwww


そして上のセトリをご覧になって、「狂気」の収録曲を再現しているとはいえ、見知らぬ曲名がいくつかあることに?となられた方もいるのではないでしょうか。実は、「狂気」が正式にリリースされたのは73年の3月であり、この時期のライブは「狂気」が完成する前の段階なのです。Pink Floydというバンドは、曲の構想がある程度出来上がってくると未発表であっても新曲としてとりあえずツアーで演奏する、というスタイルのバンドであった為にこういうことになっているのですね。最終的に完成した「狂気」とは全く違う印象の曲もあって、かなり面白いです。具体的には、「On The Run」は当時「The Travel Machine」、「The Great Gig In The Sky」は「The Mortality Sequence」、「Any Colour You Like」は「Dave's Scat」、「Brain Damage」は「The Lunatic Song」という曲名になっています。曲調も違っていますねww
完成版の「狂気」よりも実験性は低いサウンドとなっていて(ライブで演奏しなきゃいけないんだから当たり前か)、それぞれのインプロヴィゼーションに静かに耳を傾けるといった印象が強いですかね。ライブが開始されると、歓声よりも拍手が多く鳴っているところからも「聴く」という要素が強めのライブですね(プログレバンドですから、当然のことではあるかもしれませんが)。

だからこそ、この高音質は鑑賞に最適。本当におすすめです!メンバーの調子も良く、メンバー間でずれる事もなく、安定かつのめリ込むような演奏を見せています(Pink Floydというバンドは、日によってライブの出来が非常に分かれるバンドなのでwww)。

元がどれも同じブートなので、基本的にこの日の札幌公演はどのタイトルを買っても外れはしないと思います(別音源あったらごめんなさい)。Pink Floydの1972年の定番音源なので、要チェックです!!YouTubeにCold Frontの音源があったので、参考にどうぞ↓

http://www.youtube.com/watch?v=6B_xQJHjG3M