2011年7月24日日曜日

Oasisカバー曲集

oasisというバンドは、1994年デビュー以来様々なアーティストの曲をカバーしてきた。プロのアーティストとしては多い方なのではとも思う。そこで今回は、oasisが今までカバーしてきた様々なバンド・アーティストを紹介していきます。オフィシャルで音源が残っているものはもちろん、ブートなどでしか聴けないカバーも書いていこうと思ってます。
※共演しただけで、ボーカルをとっていないものはのせていません。



1. I Am The Walrus/The Beatles

2. Help/The Beatles

3. You've Got To Hide Your Love Away/The Beatles

4. Strawberry Fields Forever/The Beatles

5. With In You Without You/The Beatles

6. While My Guitar Gently Weeps/The Beatles

7. Helter Skelter/The Beatles

8. All You Need Is Love/The Beatles

9. Cum On Feel The Noize/Slade

10. Heroes/David Bowie

11. Street Fighting Man/The Rolling Stones

12. My Generation/The Who

13. Hey Hey, My My (Into The Black)/Neil Young

14. Carnation/The Jam

15. Bitter Sweet Symphony/The Verve



とりあえず、思いつくままに適当に書き出してみました。足りない部分あるかもしれません。管理人がど忘れしている可能性有り。
でもまぁ、こうして見てみると、最初に気づくのがやはりThe Beatlesのカバーの圧倒的な多さwww
特に1のカバーは、これなしにoasisのライブは語れないほど有名です。2002年に入ると、一度セットリストから姿を消しますが(理由は後述)、2008年のツアーからセットリストに復活。最高にサイケでヘヴィーなアレンジに進化していました。3と4のカバーは日本でもプレイされました。6のカバーは、知らない人がほとんどだと思います。なんせ人前でやってませんからね。Dedicated To My Brotherという2009年の単独日本ツアー東京公演2日目を収録したブートで聴くことができます。これは、ライブ前のリハーサルでノエルが一人で弾いて歌っていたものです。リハーサルの様子を覗けることはまずありませんので貴重ですね。8のカバーは、チャリティーイベントなどでよく演奏されていました。ポールウェラーと共演した2007年のTeenage Cancer Trustでの演奏が記憶に新しいです。
 9のカバーは、たぶん1,12の次くらいに有名ではないでしょうか。スタジオ版はDon't Look Back In Angerのシングルに収録。ライブでは、There And ThenというオフィシャルライブDVDで見ることができます。勢いの良いギターとリアムの全盛期のボーカルで一気に畳み掛けるようなカバーです。ライブでは96年の地元マンチェスター公演でしか披露していないのにも関わらず有名です。12は2002~2006年まで、ライブのラスト曲としてずっと演奏されていました。The Whoのベーシスト、ジョン・エントウィッスルの死を偲ぶ為に元々やり始めたそうですが、2005年のツアーから、The Whoで活動中ザック・スターキー(あのリンゴ・スターの息子)が加入してからは、より激しいサウンドとアレンジになり、締めの一曲としては最高でした。
 7,13のカバーはオフィシャルライブCDのFamiliar To Millionsで聴くことができます。どちらもノエルボーカルです。
 そして15のカバーは、2002年の福岡公演でしか披露されていません。理由はファンには有名。2000年の福岡公演に続き、この年もリアムが途中でステージを降りたため、オーディエンスからのブーイングが鳴り止まず、その中でノエルが特別に演奏した1曲です。



いやー、なかなか書き出すのに苦労しました。やっぱり彼らの音楽性を支えているのは、彼らがリスペクトし続けてきた昔からのアーティストが多いですね。奔放な発言や行動とは裏腹に、音楽に関してはかなりの保守主義(最近のノエルは結構いろいろやろうとしてるようですが)を貫いている彼らの心意気には、今のポピュラーミュージックからはなかなか感じることのできない大切な部分があるように思われます。

2011年7月2日土曜日

Oasisの現時点で最後のアルバムとなっているシングルコレクション、「Time Flies」をどうとらえるか

久々の日記のくせに、我ながらずいぶんと仰々しいタイトルの日記である。


このネタを思い付いたのは、今日電車のなかでTime Fliesを聴いていたときだった。今日書くことは、はっきり言って、ずいぶんと前から思っていることである。それこそ発売当初から。どこかでちらりと書いた気もする。しかもわざわざ発売から一年半近くも経って、もうすぐ2年経つであろうこのアルバムについて今さら書くので、新鮮味はないかもしれない。それでも管理人が書きたいことを書くのがこのブログであるからして、まぁ許してくれい(__)




Oasisというイギリスのスーパーバンドは、2009年8月27日をもって、メインソングライターであり、ギタリストのノエル・ギャラガーの突然の脱退をもって結成から18年間続いた活動を停止した。そして、リアムを中心に残されたメンバーは、Beady Eyeという新たなバンドを結成し、アルバム・ツアー含め、なかなか上出来な好スタートをきった。これが大きな一連の流れであり、誰もが知るところである。

そんな中、Beady Eyeの活動が発表されるよりも結構前(だったと記憶しているが、定かでない)にOasisのラストアルバムとうたれて(もちろん自分自身はこの言葉が大嫌いである(笑))、Time Fliesという今までの全シングルを収録したとされる(実際には、なぜかSunday Morning Callが収録されていないので、完全ではない)アルバムが緊急リリースされた。内容は、通常盤は2CD、初回盤は3CD+1DVDというかなりボリューミーなもので、予想通り、世界中で売れた。


しかし、管理人はこのアルバムの内容に異議を唱えたい。正確には、このアルバムの初回盤にである。初回盤の具体的特徴を挙げると、まずBOX仕様であり、通常盤と比べて一枚追加されているCDには、7月、フジロックにトリとして来日する直前に、ロンドンのiTunes Fesに出演したときのものを収録してある。また、DVDには、Oasisの全てのPVが収録されており、副音声で聴けるノエルやリアムのPVに対するそれぞれのオーディオコメンタリーは、ウィットに富んでおり、かなり好評であった(後に要望を受けて、DVDだけバラ売りされたほどである)。


では、何が不満なのか。それはDisc3のライブCDである。
そもそも、完全収録でない点があげられる。一曲目のRock 'n' Roll Starの途中でオーディエンスからリアムに対してビールが投げつけられ、びしょびしょになってしまったのだ。このため当然リアムは激怒。My Big Mouthなど、数曲のボーカルを放棄し、ステージ上でオーディエンスを睨みつけるだけで、演奏に合わせて歌おうとしなかった。当然、ライブ音源は演奏だけが聴こえるカラオケ状態となってしまっているので、CDに収録はできない。
しかし、今までのリアムだったら確実にステージ自体を降り、ノエルが全曲ボーカルをしてライブをこなす、という状況に陥っていたところを、この日は最後までステージ上で歌い続けたのである(上に書いたように数曲歌っていないものの、ステージ自体を放棄したわけではない)。この日の映像は当時TV放送されたので確認できるが、リアムがビールを投げつけられた怒りをマイクにぶつけており、気迫がものすごいのである。
また、この日のリアムはあまり声の調子が良くない点が挙げられる。上に書いたように、映像で見ると喉の悪さを怒りのパワーと気合いで振り切ろうと奮闘する彼の姿が確認でき、これがなかなかすばらしい。しかし、これがCDだけであるために、単に声の調子が悪いお粗末なライブにしか聴こえないのである。
最後にもう一つ。各楽器の音量のバランスである。ギターの音量がデカすぎる。いや、このぐらいあったほうが迫力があるのだから言い換えよう。ギター以外の各楽器の音量が小さい。個人的に特に気になるのは、リアムのボーカルの音量と、ドラムの音の軽さである。The Shock Of The Lightningのドラムソロは大きな見せ場の一つであるのに、ドラムの音(特にタム)が軽い為に、迫力と重さに欠ける。リアムのボーカルは調子が悪いので、声が出ておらず、聴こえにくい箇所もある。この日のライブは、XFMという地元のラジオ局が全曲放送しているが、その時の音源とTime Fliesに収録されたオフィシャルの音源には、ほとんど音のバランスに差がない。オフィシャルで出すのだから、せめてイコライジングをかけた上で各楽器の音のバランスを少しで良いから調整してほしかった。

とまぁ、3点ほどこのCDの欠点を挙げてみた。しかし個人的には、2つの対処法があったと思っている(今更遅いが)。
その1:CDではなく、DVDにするべきだった
その2:そもそも、この日のライブを収録するのではなく、他の日のライブを収録すべき

その1に関してであるが、もしこの日のライブをTime Fliesの初回盤につけるのであれば、DVDにすべきだったと思っている。理由は簡単。上に上げたように、映像でしか伝わらないものが、この日はたくさんある。Champagne Supernovaの映像を見てみると良い。リアムの顔が本当に真剣で、見ているこっちにまで迫力がびしびし伝わってくる。マジメに取り組むのは当たり前という耳の痛いお説教が聴こえてきそうだが、正直、南米ツアーを終えてフェス回りを始めた2009年途中から、どうも“とりあえず歌ってます感”が否めないように感じていたのだ。だから、リアムに火をつけたこの日は、調子は悪いけれど、映像を見て個人的にほっとした。だからこそ、それがはっきり分かる映像で見たいのだ。

そして、その2について。Oasisはまぎれもなくスタジアムバンドである。やっぱり何万人もいるスタジアムや会場で、観客の大合唱に包まれながら、演奏を繰り広げるのが彼らには似合う。しかし、この日の会場となったラウンドハウスという場所は、やはりキャパシティが小さい。音源を聴いているとよくわかる。また、この時期の彼らが撮った映像として、地元マンチェスター公演とスレインキャッスル公演の2つがある(これら2つは両方とも、フェスではなく、彼らのツアー)。前者は、音声は公開されていないが、映像が一部公開されている。つまり、確実に録画されているのだ。後者は、映像は公開されていないものの、観客のチケットに録画を実施する主旨が書かれていたというから、こちらもおそらく本当だろう。となると、やはり広大な敷地をうめつくす観客を前にプレイしているこの公演のどちらかを入れるべきだったと考えている。ちなみに、マンチェスター公演は、機材トラブルが多発しているので、可能性のあるのはスレインキャッスル公演だろう。兄弟そろって、この日のライブはすばらしかったと語っているし。



こうして見ると、なぜこの日のライブをあえて“Oasisのラストアルバム”にCDとして収録したかが分からない。DVDにすると、PVが入っている方のDVDの影が薄くなるから?そんなはずはあるまい。あのPV集、本当にコメンタリーがおもしろいのである。PVだって全て見れるのだし。
うーん、謎は深まるばかりだ・・・。変な締めで申し訳ないが、これが自分がTime Flies(初回盤)に抱いている感想である。熱烈なファン(少なくとも自分はそう自負している)の1人であるからこそ、彼らの作品には、厳しい目で臨んでしまうのだ・・・。