2012年4月15日日曜日

Sweet Home Chicago 1981

2日連続でストーンズブートの紹介となりますね。本日は、名門ブートメーカーEmpress Valleyのブツでございます。


「Sweet Home Chicago 1981」  2CD  録音:SBD/A−, AUD/B


Disc 1
1, Under My Thumb
2, When The Whip Comes Down
3, Let's Spend The Night Together
4, Shattered
5, Neighbours
6, Black Limousine
7, Just My Imagination
8, Twenty Flight Rock
9, Going To A Go Go
10, Let Me Go
11, Time Is On My Side
12, Beast Of Burden
13, Waiting On A Friend
14, Let It Bleed

Disc 2
1, You Can't Always Get What You Want
2, Band Introductions
3, Little T&A
4, Tumbling Dice
5, She's So Cold
6, Hang Fire
7, Miss You (With Sugar Blue)
8, Honky Tonk Women
9, Brown Sugar
10, Start Me Up
11, Jumping Jack Flash
12, (I Can't Get No) Satisfaction
13, Star Spangled Banner

ストーンズは1981年に新作「Tattoo You」を発売すると、ライブツアーを開始しました。本作は11月24日のシカゴ公演を収録したブートになっています。このツアーの特徴として、「とにかく派手に、スケールデかく!」のイメージがあります。前回紹介した78年のシンプルな構成のツアーとはまるで真逆です。上のセトリを見ていただければ分かる通り、曲数も今までとは段違いに増えています。 また、ライブ会場はツアーを経るごとに大きくなっていきましたが、このツアーではほぼ全ての会場がスタジアムクラスとなりました。


そんな、ツアーを収録したこのブートですが、まず音質から語っていくことにしましょう。音源は基本的には安定して聴く事が出来るモノラルのサウンドボード音源です。「基本的に」と書いたのにはいくつか理由というか欠点があるためです。まず、各楽器の音量バランスがちょっと悪い事があげられます。全体的に低音寄り。とくにチャーリー・ワッツのバスドラの音がデカイです。そしてキースのギターが大きめに出力されているのは良いんですが、ロニーのギターがキースと比べて少し小さいです。モノラル音源ですので、全ての楽器やミックのボーカルが重なるシーンでは、彼のギターが少し埋もれ気味になってしまっています。そこらへんの音のバランスの悪さが聴いていて気になるかもしれません。

また、このサウンドボード音源、完全収録している訳ではなくて、欠落箇所があります。具体的にはDisc 1の1曲目「Under My Thumb」の頭から1分25秒あたりまで、「Time Is On My Side」2分16秒あたりからDisc 2の「You Can't Always Get What You Want」の1分38秒あたりにかけてです。これらの欠落部分には同日のオーディエンス録音を補填してつなげてあります。つまりその間にある「Beast Of Burden」、「Waiting On A Friend」、「Let It Bleed」に関しては丸々オーディエンス録音という事になります。ちなみに元の音源はさらに「Twenty Flight Rock」と「Going To A Go Go」の曲間が欠落しているようなのですが、このブートではその箇所の曲間はカットしています(滑らかにつないであるので違和感はありません)。この欠落部分の埋め合わせに使われているオーディエンス録音に関してなのですが、ステージから多少距離があるところで録音されたと思われるのですが、音が少し遠いです。また、会場の広さゆえかエコーがかかって音がぼやけてしまっています。マイクの周りにうるさい観客がいない為に、聴く分には大丈夫ですが、決して高音質な録音ではない為、この補填箇所に関してはオーディエンス録音慣れしていないとちょっと辛いかもです。


とまぁ、このブートの欠点を述べてきた訳ですが、決してダメダメなブートというわけでもありません。まず、さっき楽器の音のバランスが悪いと書きましたが、サックス、ハーモニカなどの楽器に関しては逆に驚くほどクリアにミックスされています。この日のライブには、Sugar Blueという黒人のハーモニカ奏者が「Miss You」に参加しているのですが、ここでのサックスと彼のハープのソロは絶品です。この曲は、このライブのハイライトの一つと言って良いでしょうね。「Brown Sugar」でのサックスも綺麗にきまってます。
そして、やはりシカゴという土地のせいでしょうか、気持ちよくノったテンポ良い演奏を聴かせてくれます。バンドの調子が良いのはやっぱりデカイです。1981年のツアーの中では、かなり高水準な出来のライブではないでしょうか?あまりにノったせいか、キースが「She's So Cold」にものすごく速いテンポのまま突っ込もうとしてあわててやり直すという面白いミスも見られますwww
さらにCD-RではなくプレスCDにもかかわらず安価という事も見逃せません。BFでは新品で1000円でセールされています。Empress Valleyのブートがこの値段で買えることはなかなかありませんからお得と言えます。確かに欠点はありますが、「基本的に」安心して聴ける音源ではありますので。


というわけで、1981年の代表的なライブを安価にプレスCDで入手できることもあり、なんだかんだでおすすめのブートです。

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